■ここ10年のうちハードオフ全店舗で2台見たかどうかという珍しさ
『VECTREX』の発売当時、199ドルで販売されたアメリカでは人気があったようですが、日本では高価だったこともあり、あまり売れなかったのだと思います。ここ10年、ハードオフ全店舗で2台あったかどうか……というほど希少なゲームハードです。
そんな『VECTREX』を、現在当店では16万5000円(税込)で販売中です。残念ながら、前述の「オーバーレイ」が欠品しています。
私もコレクターの一人として個人的に欲しいハードではありますが、やはり手の出しにくい価格ですよね(笑)。海外のオークションサイトで、もっと安価なものが見つかることはあります。ただ、実際に買った人の話を聞くと、動くかどうか、届くまでわからないなんてケースも多いようで……。
本当にレアな品物なので、今の中古ゲーム市場では相場が形成されていません。もし、日本版の『光速船』で、オーバーレイもついた完品だったら……もう少し高い販売価格になるのではないでしょうか。
そうそう先日、『VECTREX』を半分のサイズにして復刻し、12本のゲームを内蔵する『Vectrex Mini』のクラウドファンディングがはじまりました。ファミコンを手のひらサイズにして、当時のソフトをたくさん内蔵した『ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ』みたいなものを目指しているんじゃないかと思います。私もすぐに参加しました。めちゃくちゃ楽しみです!
※ソフトの値段や状態などは取材時のものです。
【プロフィール】
大竹剛(おおたけ・つよし)
「レトロゲーム」に造詣が深い“元ドット絵職人”。ゲームメーカー「テクノスジャパン」で、主に『くにおくん』シリーズにドッターとして参加。現在は「ハードオフTOKYOラボ吉祥寺店」で店長を務める。本人もレトロなゲームのコレクター。


