■世界中から住民を集めて発展させる「町作りシミュレーション」

 「世界一の町を作りたい」という老人の依頼を受け、世界中から住民を集めて町を発展させていく「移民の町」というコンテンツも、『ドラクエ7』を代表する魅力的なお楽しみ要素。

 プレステ版では集めた住民の職業によって、最終的に通常の町以外に4つの町の形態に枝分かれする。あらかじめ達成条件を知っているなら、カジノが設置される「グランドスラム」という町を目指した人も多いのではないだろうか。カジノが好きな筆者は、これ一択だった。

 ちなみに3DS版『ドラクエ7』は町を最終段階まで発展させても形態は分岐しない。どの発展先を目指すのか、住民を厳選してワクワクする楽しみはなくなったが、「インターネット酒場」や「すれちがい通信」といった3DSならではの機能を駆使して住民を集める作業も斬新だった。

 ちなみに筆者は3DS版をプレイしたタイミングがかなり遅かったため、すれちがい通信を満足に遊べなかったことだけが心残りである。

■癒し系コンテンツ? モンスターたちをコレクション!

 「モンスターを仲間にする」というのは、『ドラクエ』シリーズのお楽しみ要素のひとつ。もともと『ドラクエ5』の仲間モンスターシステムから始まったが、それをもっとカジュアルにしたのが『ドラクエ7』に実装された「モンスターパーク」だ。

 『ドラクエ7』では、プレイヤーが仲間にしたモンスターはバトルに参加しない。だが、モンスターパークと呼ばれる場所で生活させることができる。最大で280種(3DS版では400種を超える)を仲間にでき、モンスターをコンプリートすることで「チビィのかたみ」というアイテムがゲット可能だ。ただし、その労力に対してアイテムの価値は高くないため、完全にやりこみ系のコレクション要素である。

 コンプリートへの道のりは果てしなく遠いが、コレクター気質のプレイヤーにとってはまさに神要素。モンスターパークのエリアを拡張しながら、着実にモンスターを増やしていく作業は地味に楽しく、メインストーリーを中断してパークを充実させることに夢中になった記憶がある。


 2026年2月に発売される『ドラクエ7 リイマジンド』では、従来の『ドラクエ7』にあったお楽しみ要素の大半が削除されるようだ。本当に残念だが、そのかわりに現段階では「闘技場」という新コンテンツが追加されることが判明している。

 さらに、往年の寄り道ファンも満足できるような、じっくり楽しめる骨太なコンテンツが用意されていることにも期待したい。

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