■身長290cmから見下ろす快感『バイオハザード ヴィレッジ』オルチーナ・ドミトレスク

 最後は、『バイオハザード ヴィレッジ』に登場するドミトレスク夫人ことオルチーナ・ドミトレスクを紹介しよう。

 中世貴族のような優雅な出で立ちと、290cmともいわれる人間離れした巨体でプレイヤーをいろいろな意味で圧倒した『ヴィレッジ』屈指の人気キャラだ。

 本編において彼女は、『バイオ』シリーズ定番の追跡型ボスとして登場。拠点であるドミトレスク城で主人公のイーサン・ウィンターズを探し続け、見つけ次第、その巨体で襲いかかってくる。こちらの攻撃は一切通用しない不死身の貴婦人から逃げ惑う恐怖は、『ヴィレッジ』ならではの醍醐味だろう。

 そんなドミトレスク夫人だが、追加コンテンツのミニゲーム「ザ・マーセナリーズ」では、特定の条件を満たすことでプレイアブルキャラとして使えるようになる。

 このモードは一人称視点で進行するのが特徴で、彼女を操作すると圧倒的な高身長視点を体験することができる。凶悪なクリーチャーを見下ろしながら進む感覚は、本編とはまったく異なるものだ。

 恐ろしいはずのクリーチャーを子どものように見下し、夫人の武器であるかぎ爪で切り裂いていく爽快感は格別である。ボスとしては恐怖の対象だが、プレイアブルとしては頼れるキャラであり、使っていてとても面白かった。

 敵でも味方でもプレイヤーに忘れられない印象を植えつけたのが、ドミトレスク夫人というキャラなのだ。

 

 このように、使い慣れた主人公とひと味もふた味も違うキャラを自由に操作できるのは、本編をクリアしたプレイヤーへの最高のご褒美といえるだろう。

 ゾンビに襲われる恐怖を乗り越えたからこそ、プレイするまでは想像もできない個性的な追加キャラがより映え、プレイヤーはさらに『バイオ』の世界へとのめり込むのだろう。

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