■『第4次』限定の設定? 謎の可変形態

 スーパーファミコン版『第4次スーパーロボット大戦』(バンプレスト)に登場する「S(スペリオル)ガンダム」は、雑誌企画の『ガンダム・センチネル』を原作とする機体だ。同ゲーム内においては、そのSガンダムの長距離巡航形態が「Gクルーザー」ということになっている。

 しかし、原作のほうで直接変形によってGクルーザーになれるのはEx-Sガンダムである。Sガンダムは3機の戦闘機に分離はできるものの、強化パーツなしでGクルーザーにはなれない。

 つまり、SガンダムのGクルーザー形態というのは『スパロボ』以外に登場しておらず、『スパロボ』シリーズでも『第4次』および、そのリメイク版の『第4次S』にしか登場しない幻のオリジナル機体とでも呼ぶべき存在なのである。

 また、『スーパーロボット大戦 Operation Extend』(バンダイナムコゲームス)には、「リアルPGガンダム」という機体が登場する。

 これは『ケロロ軍曹』の主人公であるケロロ軍曹が、プラモデルの「パーフェクトグレード RX-78-2 ガンダム」を謎の道具によって兵器化したものだ。パイロットもケロロ軍曹が務める。

 ベースとなっているのはガンプラなので、正確にはモビルスーツと呼べるのか微妙なところではあるが、一応これも『スパロボ』オリジナルのガンダムの1機に数えていいのではないだろうか。


 原作をリスペクトしつつ、ゲームオリジナルの要素をうまく絡めてきた『スパロボ』シリーズ。その中でもガンダム関連のオリジナル機体は、かなり珍しい存在だ。このようなゲーム内だけの幻のガンダム機体が見られるのも、『スパロボ』ならではの楽しみのひとつといえるだろう。

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