「レベル上げるだけじゃダメなの…!?」 初期『ポケットモンスター』チビッコたちを悩ませた「厳しすぎる進化条件」の画像
『ポケモンスケールワールド「カポエラー」(バンダイ)©Pokémon.©Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です

 国民的人気ゲームである『ポケットモンスター』シリーズ(任天堂)。プレイヤーたちの“お楽しみ”のひとつに、ポケモンの進化がある。レベル上げをしたり貴重なアイテムを使ったりしたポケモンが進化する瞬間の達成感や、見た目と強さが大きく変わるワクワクは、『ポケットモンスター 赤・緑』から続く伝統だ。

 そんな楽しい進化だが、第2作『ポケットモンスター 金・銀』からは、特殊な進化条件を持つポケモンが増え出した。攻略情報を知らないとなかなか進化させられず、右往左往したプレイヤーは少なくない。筆者もそのひとりである。

 今回は、レトロ世代の『ポケモン』から、一風変わった条件で進化したポケモンを見ていこう。

※本記事には各作品の内容を含みます。

■道具を持たせる&通信交換の合わせ技『金・銀』ヤドキング

 まずは『金・銀』から登場した“おうじゃポケモン”の「ヤドキング」だ。

 『赤・緑』時代から人気があったヤドン・ヤドランの系譜で、『劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕』では、ゲーム発売前から先行登場するなど、『金・銀』の目玉ポケモンとして扱われていた。筆者も「『金・銀』が発売されたら絶対にゲットする!」と、意気込んだものだ。

 だが、いざ『金・銀』でヤドンをいくらレベル上げしても、ヤドキングにはならなかった。ヤドランに進化させてからレベル上げをしたり、「しんかのいし」を使ってみたりしても一向に進化しない。

 それもそのはず、ヤドキングの進化条件はヤドンに「おうじゃのしるし」を持たせたうえで通信交換すること。ポケモンに道具を持たせるのは『金・銀』からの新要素で、さらに通信交換も必要とは……『赤・緑』までの常識がいっさい通用しなかった。

 先行公開されていたことから知名度が高く、ゲットしようと躍起になった人も多かっただろう。筆者はヤドランがレベル60になった時点で「絶対におかしい」と悟り、ようやく真実を知った。あなたはいつ、ヤドキングの進化条件に気づいただろうか?

■何度やり直してもサワムラーかエビワラーになってしまった『金・銀』カポエラー

 同じく『金・銀』で新登場した“さかだちポケモン”の「カポエラー」も、ユニークすぎる進化条件で当時のちびっ子を苦労させたポケモンだ。

 カポエラーは“けんかポケモン”のバルキーがレベル20になった時点で、「こうげきとぼうぎょのステータスが同値」の場合のみ進化する。この条件を外すと『赤・緑』にも登場していた、サワムラーかエビワラーに進化してしまうのだ。

 しかし、この「こうげきとぼうぎょを同じ数値にする」という条件がとても厳しい。ポケモンのステータスはポケモンごとの種類や個体によってほぼ決定され、レベル20時点でプレイヤーが介入できる要素は少ない。つまり、進化前のバルキーを捕まえた時点でカポエラーに進化できるか否か、ほぼ決まっているというわけだ。進化条件すら把握していない子どもが狙ってカポエラーに進化させるのは、もはや無理ゲーである。

 筆者もカポエラーが欲しくてバルキーを育成したことがある。レベル20でサワムラーかエビワラーになるたびにリセットし、持ち物や時間帯を変えて何度も試した。

 こうげきとぼうぎょを同じ数字にするなんて発想すらなく、何度も何度もリセット……。もし、あの頃の自分に話ができるのなら、まずはカポエラーの進化条件を伝えたい。

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