「まさかそんなオチとは…」衝撃ラストにびっくり!『世にも奇妙な物語』記憶に残る「どんでん返し回」  「おばあちゃん」に「三人死ぬ」も…の画像
『世にも奇妙な物語』 (C)フジテレビ

 1990年からフジテレビ系列で放送されてきた大人気オムニバスドラマシリーズ『世にも奇妙な物語』が、今年で放送35周年を迎えた。これを記念し、5月31日に『世にも奇妙な物語35周年SP〜伝説の名作 一夜限りの復活編〜』が放送される。

 『世にも奇妙な物語』といえば、ミステリーやホラーが鉄板の人気ジャンルだ。中でも、「懲役30日」のような衝撃的なオチで終わる作品は人々の記憶に強く残る。そこで今回は、驚きのオチで多くの視聴者に衝撃を与えた名作3選を振り返っていこう。

※本記事には作品の核心部分の内容を含みます

■長年溜め込まれた憎悪は命よりも重い「おばあちゃん」

 2001年の『世にも奇妙な物語 秋の特別編』で放送された「おばあちゃん」は、姑と嫁の確執に巻き込まれた孫の数奇な運命を描いた作品で、「怖い」という声が絶えない名作の1つだ。 

 主人公は、柊瑠美さん演じる少女・美保。ある時美保は、ほぼ面識のない祖母を見舞うため両親とともに田舎の病院に行く。母親(深浦加奈子さん)は姑である祖母と折り合いが悪いようで、父親(樋渡真司さん)に不満をぶつけていた。

 器具につながれた祖母と対面した美保は、驚きの出来事に見舞われる。なんと祖母が“死ぬ前に会いたい人がいるから1日だけ体を貸してほしい”とテレパシーで話しかけてきたのだ。

 心では拒否するものの、哀れんだ美保は体を貸すことに。この選択が運命の分かれ道だった。

 入れ替わった祖母はかつての想い人に会いに行き、病室の美保はとてつもない体の痛みに苦しみながら祖母を待つ。その後、祖母は死の直前に美保の元に戻り、約束通り天に召されていった。

 恐怖のオチが待っていたのは、その30年後だった。母の葬儀に参加した美保(片平なぎささん)は、祖母と同じように寝たきりの母を看護した3年間を振り返る。そして、突然表情を変え「美保にはすまないことをした……やっぱり戻ることはできなかった」「だって不公平だろ? この女にも苦しい思いをさせなきゃ…」ととんでもない事実を語りだすのだ。

 祖母は、体を返していなかった。美保は祖母に裏切られたまま命を落とし、美保になった祖母は時間をかけて自分を苦しめた嫁に復讐をしていたのである。 

 あの時祖母はケガをしながらも美保の待つ病室に向かっているので、最初は体を返すつもりだったのだろう。だが、直前で自分の悪意のために心優しい孫を犠牲にするとは残酷すぎる。彼女は美保になってからの30年間、憎い嫁とどう過ごしていたのだろうか……。 

■緊迫シーンの連続!衝撃の展開に唸った「三人死ぬ」

 1991年5月30日に放送された「三人死ぬ」では、タイムスリップした主人公の身に降りかかる恐ろしい出来事が描かれる。 

 物語は、主人公の武内弁護士(露口茂さん)が、ワイドショーで刑法第三七条「緊急避難」についてコメントするシーンから始まる。緊急避難とは、簡単に言えば緊急時は自分を守るため他者の命を犠牲にしても罪に問われないというもの。武内はこれに対し、“自分は人のために自分の命を犠牲にする方を選ぶ”と意見を述べた。

 番組終了後、4年前の銀行人質事件の資料に目を通した武内は、別コーナーに出演する霊能力者の水晶玉を割ってしまい、知らぬ間にタイムスリップ。そのうえ、たまたま立ち寄った銀行で人質事件に巻き込まれてしまった。

 必死に隠れながら、武内はこれが資料にあった4年前の銀行人質事件だと気づく。記憶では死亡した人質は3人。実際に2人死んだが、武内は残り1人がどうしても思い出せない。焦った武内は、こっそり逃げようとする人質を犯人に告げ口して彼を撃たせ、3人目の犠牲者を生み出すという、まさに「緊急避難」のような行動を取った。

 翌朝、警察が犯人たちを射殺し、武内は安堵して立ち上がる。が、その瞬間、犯人が死ぬ直前に撃った散弾が顔面に当たり即死してしまう。

 「なぜだ!? 3人目は死んだはずだぞ」と絶望する武内の耳に飛び込んできたのは、「まだ息があります」という声。撃たれた人質のうち1人が生きていたのだ。顔が潰れ身元もわからない状態になった武内は最後に、正しい記憶は「3人死亡1人重傷、死亡者のうち1人は身元不明」だったことを思い出した。

 冒頭の「自分の命を犠牲にする」発言とは正反対の行動を取り、他の人質からも見放されてモンタージュすら作ってもらえなかった武内。人は結局自分が一番ということなのだろうか、それにしても不憫な最期にちょっと同情してしまう。

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