■見た目と生体のギャップにゾクゾク「プルリル」
最後は『ブラック&ホワイト』で初登場した水・ゴーストタイプのふゆうポケモン「プルリル」を見ていく。プルリルは、フリルのような手足をなびかせながら、ふわふわと浮くキュートなポケモン。オスは水色、メスはピンクでそれぞれ王子様とお姫様のような高貴な雰囲気も纏っている。
かわいらしい見た目ではあるものの、その攻撃性は高い。対象者を手足で縛り付け、仕込まれた毒針で痺れさせてから深海に連れていく、という恐ろしい性質を持っている。初登場時の図鑑説明では「薄いベールのような腕で相手の体を縛りつけたまま海の底へ沈んでいくのだ。」とあるだけだったが、『ブラック・ホワイト2』では「ベールのような手足を巻きつけしびれさせると8000メートルの深海に連れこんで殺すのだ。」と残虐性がより明確になった。猛スピードで海深く引きずりこまれる恐怖が想像できる一文だ。
『ポケモンスナップ』では、実際にコイキングやママンボウを海底に引きずり込む様子を見ることができる。ポケモンたちを満面の笑みで抱きしめながら沈んでいくプルリルは、かわいい半面、非情に怖い。
ちなみに、引きずり込む相手はポケモンだけかと思いきや、『ウルトラサン&ウルトラムーン』のゲーム中に登場する14番道路で、かいパンやろう・ビキニのおねえさんを襲っている。人間も対象となると、技を持たない我々は抱き着かれたら間違いなく死ぬだろう。
海の怪物のような性質のプルリルだが、 『シールド』の図鑑には「海底に沈んだ古代都市の住民がポケモンになったという言い伝えが残されている」という驚きの情報が書かれていた。伝承ではあるものの、本当に人間の転生体だとしたら同じ人間の命を狙っていることになり、恐怖度が増してしまう。
短い情報でその生態の片鱗を見せてくれるポケモン図鑑だが、6月18日には1000種類を超えるポケモンたちを観察・分析する書籍『ポケモン生態図鑑』が発売されることが決定している。いったい何が書かれているのか、ポケモンの新たな真実に驚かされそうだ。