■「ハードオフ」はライダーマニアに欠かせない店
──YouTubeでは、中古ショップの「ハードオフ」さんや、秋葉原の「おたちゅう。」さんなどに行く動画もありますが、普段も中古店で買い物をすることはあるのですか?
伊藤 子どもが触れるものなので、できれば新品を買ってあげたいんですよ。でも、欲しがるのは昔のライダーのグッズなので、中古品を探すしかない。だから、できるだけリーズナブルに買えるものを選ぶようにしています。
中古品を扱うお店をネットで検索して、見つけたら取り寄せてあげます。それに私の場合、取り寄せたおもちゃは、一度分解するんです。内部の汚れやカビが生えていないかをチェックして、きれいに掃除をして、スピーカーを交換することもあります。音が出なかったら普通の親は捨てるかもしれませんが、子どもが喜ぶなら修理してあげたい。穴を開けて、LEDを入れて光らせたりもします。ちょっと暇な時間があると、つい何かいじっちゃうんですよね。
──「ハードオフ公式アンバサダー」という肩書をお持ちですが、どういったものなのですか?
伊藤 どういう資格で、何をするんだとか、そういう明確な括りはあまりないんです(笑)。もともと私はオーディオが好きで、オーディオのセコハン(中古品)の修理やカスタマイズをやっていたんです。ただ、世の中には私よりずっと上の方もいらっしゃるので、そういうお話をさせていただくこともあります。
あと、やっぱりハードオフさんにはレトロゲームとか、そういうサブカルに繋がるようなものが多くて、そこが楽しいですね。それから、例えば昔はワインは地方によって値段が全然違ったんですが、今ではどこでもアベレージがわかるようになっていますよね。ハードオフさんは全国に店舗があって、どのお店にもゲームやおもちゃが置いてあるんですが、お店ごとに値段や扱い方が違う。それがすごく人間っぽくて、面白いなと思っています。
── 最後にミュージシャンとしてのお話も聞かせてください。来年はELTのデビュー30周年にあたり、何か大きな発表があることを期待しているファンも多いと思いますが、具体的に構想はありますか?
伊藤 今はまだ何も決まっていませんが、ファンの方からは「いい加減ツアーとかライブをやってくれ」と言われています。そろそろ何か考えていきたいですね。
── 『仮面ライダー』の音楽はエイベックスさんが担当することが多いですし、伊藤さんご自身が『仮面ライダー』に関わることもあるのではないでしょうか?
伊藤 あ~、そうしたこともあるといいですね!
伊藤一朗(いとう・いちろう)
1967年11月10日生まれ。1996年8月、「Every Little Thing」のギタリストとしてデビュー。現在はボーカルの持田香織との2人ユニットとして活動する一方、個人としても精力的に活動。「ELT」は2026年に活動30周年を迎える。