
Every Little Thing(以下:ELT)のギタリストである、“いっくん”こと伊藤一朗さんは、『仮面ライダー』ファンであった。しかも、さまざまなグッズやガジェットを買い集め、それを分解し、リペアしたりカスタマイズしたりするという、筋金入りのマニアだったのである。
近年ではYouTubeチャンネル『ELT 伊藤 一朗 いっくんTV』でもライダー関連の動画を公開している。そんな本人を直撃し、あまり語られることのなかったライダー愛やおもちゃ愛をうかがった。今回は、伊藤さんがライダーマニアとしての一面を発信するようになった経緯を掘り下げる。
■YouTubeで情報発信することになった経緯
──伊藤さんが、仮面ライダーマニアであることを発信するようになったのは、2019年にスタートしたご自身のYouTube『いっくんTV』でした。
伊藤 音楽ネタがメインではありますが、自分から提案してライダーネタもやるようになりました。テレビではできない、私がひたすらおもちゃを修理するシーンを流すこともありました。あるいは、ライダーベルトの分解もやりましたね。あまりそういうことをすると、メーカーさんに怒られるんですが(笑)。
──ライダー出演俳優をゲストに呼んだこともありましたね。
伊藤 コロナ禍になって、『仮面ライダー電王』で仮面ライダーゼロノス役を演じた中村優一さんが、ヒーローが子どもたちを励ます動画を発信されていたんです。その中村さんがゼロノスのベルトをいろいろなところに持っていくんですが、子ども用のサイズなので、ウエストの後ろの部分を針金で固定していたんですよ。
──そのままでは腰に巻けないのですね。
伊藤 「あれ、なんとかならないのかな」と、すごく気になってしまったんですね。それで中村さんに「私がカスタムしますから、出演していただけませんか?」とオファーしたんです。
──中村さんも、まさかELTの人からそんなことを言われるとは思わなかったでしょうね。
伊藤 それで大人も大丈夫な長さにカスタマイズしてあげて、「これでどこでも持っていけるね」と。メーカーさんには軽く注意されましたけど(笑)。そのあとバンダイさんが、CSM(COMPLETE SELECTION MODIFICATION)という大人向けのベルトのシリーズで、ゼロノスのベルトも出してくれて事なきを得たんですけどね。
──『いっくんTV』では、ほかにもおもちゃのカスタム系のネタが多い印象があります。
伊藤 「このおもちゃ、買いました」というのは他の方もやっているので、自分にできることとして始めた感じですね。