■マリベル以上の強引さ…英雄復活のカギを握る超大金持ち「ブルジオ」
『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』には、珍品コレクターであり、超大金持ちのブルジオが登場する。別荘だけでもかなり広く、屋敷もかなりの豪邸だ。
ブルジオは主人公の叔父であるホンダラから「ホットストーン」を買い取っていた。これを世界一高い塔の頂上に掲げると、かつて神とともに大魔王と戦った英雄・メルビンが復活するという。
その話を知るも、ブルジオはホットストーンを気に入っており、主人公たちに譲る気はないと言い放つ。だが、自身の好奇心には勝てず、英雄がどんな人物かがどうしても気になるからと、結局、主人公たちに同行することとなるのだ。
仲間になってから話しかけると、「とっとと 目的地へつれていってくれ」「きちょうな時間をさいてまで わしは お前たちに 付き合ってやっているのだぞ」と、完全に上から目線。
その強引さに辟易したマリベルが愚痴ると、さらに「ぶちぶち 文句を言うな。協力してやる気に なっただけでも ありがたいと 思わんかい!」と、文句たらたら。あの毒舌のマリベルにこんなことを言えるのは、ブルジオくらいだろう。
その後、ホットストーンを使ってメルビンが復活すると、その老齢の外見を見たブルジオは“もっと 凛々しい姿を想像していた”と言い、「残念無念」と本人を前にして、言いたい放題。
なんでもブルジオは英雄とは絵に描いたような美男or美女を想像していたそうで、しかも美形なら使用人に加えようとしていたほど。まったくとんでもない金持ちだ。マリベル以上の強引さには苦笑いしてしまう。
とはいえ、ホットストーンと引き換えに英雄が復活したシーンを見られたことには感動したらしく、大金をつんでも見られるものではないと満足気であったブルジオ。性格的にはやや難ありであったが、彼がいたからこそメルビンが復活できたのは間違いない。ホンダラが所有していたままだったら、絶対に貸してくれなかっただろう……。
ここで紹介してきた大金持ちの面々は、図らずも自然と主人公のサポートに回っており、民間人とはいえさすがといえるものだ。なかでもルドマンは主人公を心から気に入っていたし、何かと冒険の助けになってくれたのでプレイヤーにとっても印象に残りやすいキャラクターであった。