■ド派手で過激な服装と特異な性格のキャラ・スーン

 マシュマーに代わりエンドラの艦長に就任したキャラ・スーンは、女性士官だ。大きな胸を強調した過激な服装も特徴的だが、彼女はモビルスーツに乗ると興奮してしまう特異な性格の持ち主で、戦闘中にノリノリになり副官のゴットン・ゴーから「怖いわぁ……」とドン引きされるほどである。マシュマーとはまた違った『ZZ』ならではのコミカルなキャラクターだ。

 そんなキャラは、アーガマの捕虜になった際に人員不足からエプロン姿で掃除や洗濯をやらされる羽目になる。だが、アーガマが月面基地グラナダに寄港した際に脱走。そのままフェードアウトするかと思いきや、終盤でマシュマー同様に手術を受けた強化人間として再登場する。

 アクシズに戻った後、「猫目のキャラ」として部下兼監視役のギーレン兄弟を従えるようになっていた彼女は、手術によりそれまでの記憶を失い不安定な部分を見せるようになっていた。ジュドーを目の前にしたときだけ捕虜の期間を思い出し笑顔を見せるものの、結局彼女が仲間になることは最後までなかった。

 そして最終話で、キャラはジュドーと一騎討ちをするハマーンを見守るため、ゲーマルクに搭乗しグレミー・トトが率いるニュータイプ部隊と対決。量産型キュベレイを相手に壮絶な戦死を遂げる。

 「あたしを誰だと思ってるんだ! あたしはキャラ・スーンだぞ!」と最後は笑顔で胸をはだけさせて散っていった。序盤でのコミカルなキャラも相まって、ショッキングなシーンであった。戦いの前にジュドーが「死ぬなよ」と口にしていたシーンがあり、これがなんとも切ない。

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