■謎に包まれる不気味な存在「死を喰らう男」

 最後に紹介するのは「死を喰らう男」である。ビーストキングダムの獣人王のもとに突如として現れた謎の魔導師で、ピエロのような風貌をもち、その名のとおり死者の魂を食べるという、不気味さを漂わせる悪役キャラだ。

 主人公がケヴィンかシャルロットの場合のみ戦うことになり、魔導師らしく攻撃魔法を得意とする強敵である。また、その名のとおり、死を司る魔法を得意とし、特に「ルーレット・デス」というランダムに誰か1人を即死させる魔法は脅威だ。

 ただ、戦闘中に3体に分身したり、倒した際に「またどこかでお会いするかもね」と言って消滅するため、死んだのかどうなのかよく分からない謎めいたキャラである。その姿自体が幻影であり、本体がどこか別のところにいるという可能性もあるかもしれない。

 その他のキャラを主人公にした場合では戦うことはないが、死なずにしぶとく生き残った姿を見せており、結局この男が何者なのかは作中で語られることがないところもミステリアスさを際立たせているといえるかもしれない。

 舞台版ではFUJIWARAの原西孝幸さんが演じるが、発表されているビジュアルは全身に道化師のような衣装を着た姿で、顔もかぶりものをしており、いつもの原西さんの要素はゼロ。個性的で不気味なこの「死を喰らう男」をどう演じるのか注目したいところだ。

 以上、悪役キャラたちを紹介させてもらったが、「紅蓮の魔導師」といい「美獣」といい「死を喰らう男」といい、名前がかっこいいところもポイントではないだろうか。舞台化もされる30周年の2025年。『聖剣3』の新たな魅力を発見してみるのもいいかもしれない。

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