ブッダとイエスが下界でほのぼのバカンスを繰り広げる、中村光さんのギャグ漫画『聖☆おにいさん』(講談社「モーニング・ツー」で連載中)が、福田雄一監督により初の実写映画化! 『聖☆おにいさん THE MOVIE ~ホーリーメン VS 悪魔軍団~』が12月20日(金)より全国公開される。本作で主演を務めるイエス役の松山ケンイチさんとブッダ役の染谷将太さんは、撮影中とまどいの連続だったそう。「推し共演者」たちの個性的な演技を明かしてくれた。【第2回/全3回】
ーー本作では梵天(賀来賢人さん)、ミカエル(岩田剛典さん)、帝釈天(勝地涼さん)、弁才天(白石麻衣さん)、十一面観音(仲野太賀さん)、ヨハネ(神木隆之介さん)、マーラ(窪田正孝さん)、ルシファー(藤原竜也さん)……など個性豊かなキャラクターが登場しますが、おふたりのお気に入りキャラを教えてください。
松山ケンイチさん(以下、松山) 僕は岩田くん演じるミカエルですね。岩田くんは福田さんの作品に何回も出ていますが、今回は台本にないものを持ち込んできたんです。発声練習のシーンがあって……。
ーーおふたりを前に、岩田さんと白石さんが発声の指導をするシーンですね。
染谷将太さん(以下、染谷) 最初に岩田さんが踊りだしたんです。
松山 そうそう、台本に「踊る」なんてなかったし、台本だと普通だったよね? それを、岩田くんなりの発声練習にしちゃってたんだよね。
染谷 それがいきなり始まって。ふたりとも吹いちゃいましたね。
松山 「え、こんな台本だったっけ?」と思ったし、福田さんはそれで進めていた。一応岩田くんの方向を「全然ちがうんだけどな……」みたいな顔で見たら、「当然ですけど? これで合ってますけど?」みたいな顔してましたからね。
「いまの俳優さんって、これがスタンダードなのか」と思って。「こんなに台本変える?」ってびっくりしたんですよ。ここまで表現をやるというのを目の当たりにして「日本の俳優はちょっとちがうステージになったのかな」と。「わい、すごい出遅れてるな、古くなっているかもしれない」って、すごく悩んだんですよね。