■シンプル過ぎる見た目と名前の「あつくもえる てき」
最後に、個人的に印象に残る敵を紹介したい。
冒険も終盤に差し掛かり、地底にあるファイアスプリングというダンジョンで遭遇するザコ敵である。
この敵のインパクトは、出現と同時にボスのBGMが流れることだ。
最初は驚かされるが、出てくるのは「あつくもえる てき」という、見た目も熱く燃えている奴としか説明しようがないザコ敵である。ネーミングは完璧である。
個人的に気になるのは「なぜボスBGMが流れるのか?」というのもあるが「あつくもえる」と「てき」の間にスペースが1つ空いていることである。
「あつくもえるてき」ではなく、「あつくもえる てき」なのである。
そんなに強くはない敵なのだが、このスペースが何なのか30年間ずっと気になってしょうがなく、それが長年印象に残り続けている理由であろう。
今回は筆者の印象に残っている敵キャラを中心に紹介したが、ここで紹介したもの以外にも糸井節に溢れていて、何度もプレイしたくなるのがこの『MOTHER2』である。未プレイの人も一度はプレイして糸井節を味わってほしい。