■デカさと凶悪な攻撃に苦しめられた「ヤミー」
スーパーファミコンで3作目となる1995年発売の『ロマンシング サ・ガ3』は、難易度はほどほどに設定されており、強すぎる敵というのはあまり出てこない。
そんな中でもインパクトのある中ボスキャラといえば「ヤミー」である。
ストーリーの中盤から終盤にかけて、聖杯というアイテムを入手するため、主人公たちはポドールイという町の外れに住むレオニード伯爵の城を訪れることになる。
実はこの城の主であるレオニードはヴァンパイアであるが、普通に城に泊めてくれるし、イベントクリア後は仲間にもすることができる。
だが、仲間にするにはレオニードが持っている聖杯を手に入れなければならず、そのために城の奥まで行かなければならない。城の奥にはゾンビや骸骨などの敵がうじゃうじゃ出てくる。
そんなゾンビたちを払いのけて、いよいよレオニードのいる部屋の直前といった場所で登場するのはこのヤミーだ。
まず圧倒されるのはそのデカさと不気味さのインパクト。ザコ敵の戦闘BGMが流れるのだが、ここでしか戦うことはできず、扱いは中ボスといっていい。
このヤミーでなんといっても凶悪なのが、味方全体を毒状態と狂戦士状態にする「死人ゴケ」という特殊技。毒はともかく、狂戦士状態になると技と術が使えなくなるのだ。
いちおう狂戦士状態を回復する手段はあるのだが、全員が狂戦士になるとどうしようもないため、誰かが避けてくれることを願うしかない。仮に1人ぐらいが回避したとしても、開幕でいきなり放たれると立て直すことは不可能に近い。
勝つためには高火力の攻撃で高いHPを一気に削り切るしかなく、運の要素がかなり強い理不尽な戦いだった。
慣れたプレイヤーであれば、技道場と呼ばれる場所で強力な技を閃いて挑戦するということができるが、初見ではこのヤミーを突破するのは相当厳しかった。
見た目も強さも印象に残るボスキャラであった。
以上、『ロマサガ』シリーズの強敵について振り返ってきた。攻略法を知っていれば大したことはないのだが、当時のプレイヤーは苦戦した強敵ばかり。プレイしたことのない人は、一度は攻略情報なしでプレイして、筆者も含めた当時のプレイヤーたちの気持ちを味わってほしいものである。