スーパーファミコン時代の名作『ロマンシング サ・ガ2』をフルリメイクした『ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン』が2024年10月24日に発売となった。
『ロマサガ』は全作でフリーシナリオシステムを採用し、自由度の高い冒険を楽しむことができるのが特徴であるシリーズでもある。しかし、自由度が高いからこその「難易度の高さ」もおなじみで、序盤から強いボスと戦うことになることも少なくない。自由度はありつつも、ある程度進め方のセオリーというものは存在した。
だが、そうしたセオリーどおりの展開で進んだとしても、「これは勝てない……」と絶望するほど強い敵と出会った思い出があるプレイヤーは多いのではないだろうか。今回は『ロマサガ2』フルリメイクで再び注目を浴びている『ロマサガ』シリーズについて、かつて子どもたちを苦しめた強敵たちを振り返っていきたい。
■戦闘開始と同時に黒焦げにされる「イフリート」
同シリーズは、1992年に発売されたスーパーファミコン用ソフト『ロマンシング サ・ガ』からスタート。8人の中から主人公を1人を選び、選んだキャラによってイベントや会話の内容なども変わるという、冒険を自由に進められる楽しみが盛り込まれた作品だった。
だが、当時はフリーシナリオになじみがあるプレイヤーは少なく、敵が強くなりすぎて手詰まりになったり、敵の数が多すぎて周囲を囲まれて逃げられなくなったりなど、理不尽さに立腹した人も多かったのではないだろうか。
そんな第1作ではラスボス・サルーインをはじめ、とんでもなく強い敵たちがプレイヤーを全滅に陥れてきたが、通常時にもエンカウントする強敵として思い出深いのが、「イフリート」だ。
イフリートといえば、『ファイナルファンタジー』シリーズでは頼りになる召喚獣としておなじみだが、『ロマサガ』のイフリートは強敵として立ちはだかる。見た目こそ小さいものの、「火の鳥」という強力な全体攻撃を行い、味方全員に即死級の特大ダメージを与えてくるのである。
イフリートはボスとして少し早い段階で登場してくる場合もあるが、悪魔系のザコキャラとして通常のマップでも登場するところが恐ろしい。事前に「火属性」に耐性をつけておく対策さえしていればそこまで強くはないが、知らないと、出現と同時に全滅させられることも多々あり、茫然とさせられたプレイヤーも多かったことだろう。まさに初見殺しの典型ともいえる強敵だった。
■正面突破で壊せない「門」
1993年に発売された『ロマンシング サ・ガ2』でも前作に引き続きフリーシナリオシステムが採用されているが、序盤はバレンヌ帝国の皇帝とその息子ジェラールを中心に、ある程度決まったルートで進むことになる。
レオンの死後ジェラールが皇帝に即位してからは自由度が高まるが、最初のうちはまだまだ行けるところが限られており、だいたいこの頃に運河要塞を攻略するイベントを迎えることになる。
七英雄の一人であるボクオーンが建造したこの要塞だが、最初は何も知らずに正面から強行突破を図ることになる。そのときに現れるのが「門」という、見た目そのまま「門」の敵である。
この門を倒すことができれば運河要塞の中に入ることができるが、とにかく硬くてなかなかダメージを与えることができない。しかも戦闘中にザコキャラのガーゴイルとドビーが現れて攻撃を仕掛けてくる。彼らは倒しても倒しても沸き出てくるうえ、門は堅くて倒せない。
結局、正面突破は諦めて逃げざるをえなくなってしまう。
この門、倒せないことはないが、普通に進めているとこの時点では到底倒せないほどHPが高い。パーティを強化して挑んだプレイヤーもいただろうが、どれだけ強くしても一向に倒せる気がしないほど堅くてしぶとい。
実は、この運河要塞はシティシーフのキャットというキャラの協力を得て、秘密の通路から内部に侵入して要塞を守るボスを倒すというのが最も確実な攻略法。当時それに気づかず、クリアできなかった人は多かったと思う。
ちなみに要塞を守るボスのヴァイカーたちよりも門のほうが圧倒的に強いということも付け加えておく。