■外伝作品に描かれた『ドラクエ2』の「その後」
その「ロトシリーズ」の最後を締めくくるのが『ドラクエ2』ということもあり、ロトの伝説のその後が気になった人も多いはず。しかし、実は『ドラクエ2』の「その後」の世界が、外伝作品で描かれたことはあまり知られていない。
その一作が『ドラゴンクエストVII』の登場人物・キーファが主人公となった『ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハート』だ。
同作は『ドラクエ2』の数百年後の世界が舞台。そのなかで『ドラクエ2』の主人公、ローレシアの王子、サマルトリアの王子、ムーンブルクの王女は、シドーを倒して世界を救ったあと、どこかに去ったことが語られている。
しかもローレシアと、一度は再興したムーンブルクの両国はすでに滅んでおり、サマルトリアはロトの血筋とは関係ない人物が王となっている。
そして「ロトシリーズ」でおなじみのアレフガルドの大地の一部も何者かに封印され、海底に沈んでいた。また、「ロトのつるぎ」「ロトのよろい」「ロトのたて」「ロトのかぶと」などの勇者装備も消滅し、それぞれ「ちから」「ゆうき」「まもり」「ちしき」の象徴である「オーブ」へと存在を変えている。
ロトの血筋の行方は不明だが、どうやら完全に血が途絶えたわけではなく、作中では「今は眠っている」と表現されていた。
以上が外伝作品である『キャラバンハート』に描かれた、『ドラクエ2』の「その後」だ。ファンとしてはあまりにも寂しく切ない末路ではあるが、ロトの血筋は途絶えていないのが救いである。
また、あくまで外伝作品の設定だけに、必ずしもナンバリングタイトルのストーリーとリンクしているとも限らない。いつか『ドラクエ2』の勇者たちの「その後」を描く作品が作られる可能性もゼロではないはずだ。
そして今年11月には、HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』が発売となり、来年にはHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』の発売も決定している。とくに「ロト三部作」を未プレイの人は、これを機に不朽の名作と名高い「ロトシリーズ」を、ぜひ自分自身の目で確かめてみてほしい。