『スペースハリアー』『アウトラン』に『アフターバーナー』も…「ギミックがすごすぎ!」子どもをワクワクさせた80年代「セガ体感ゲーム」の近未来感の画像
1985年に登場したアーケードゲーム『スペースハリアー』SEGA AGES公式サイトより

 夏休みに入り、ゲームセンターに行きたいという我が子たち。要望に応えてみたところクレーンゲームやメダルゲームに熱中し、大喜びしていた。それにしても筆者の時代と比べると、かなりゲーム機が減ったものだ。

 筆者が初めてゲームセンターに行った1980年代は、セガのバイクレースゲームの『ハングオン』がとてもカッコよく見えた。バイクを傾けて操作するという発想にビックリだったし、誰かがプレイしているのを後ろで見ているだけでも、十分楽しかったものだった。

 そんなセガには、ほかにもギミックがすごかった筐体の体感ゲームがまだまだある。今回は、そんな伝説のセガゲームを振り返ってみよう。

■まるで異世界に乗り込んだよう! 操縦桿を握ってバトルを楽しんだ『スペースハリアー』

 1985年、『ハングオン』の次に登場したのは、3Dシューティングゲームの『スペースハリアー』だ。一人席の筐体シートに座ると、モニターの下に操縦桿が用意されている。これを握って主人公のハリアーを操作するのだ。

 操縦桿には弾丸を発射させるボタンがあり、連射式キャノンを敵に浴びせていく。操縦桿とは別にボタンもあり、どちらでも発射可能だった。3D画面はハリアーの動きとリンクしており、上昇や下降もスムーズ。当時は「こんなゲームが出たのか!」と、夢のようだった。

 しかも、筐体も操縦に合わせて動く。この体感は当時のゲームとしては画期的だった。ただ、遊んでいるときは問題ないが、横で見ているだけだと酔ってしまいそうになったが……。

 ゲームは当時の小学生にとっては激ムズで(筆者だけかもしれないが)、ステージをクリアするのに非常に苦労した。あれを全クリアできた人はどのくらいいたのだろうか。

 ちなみに、このゲーム機は少し角度が付いている。操縦している場合は問題ないが、後ろで見物しようとすると筐体も動くし、傾斜がついているので小学生の身長ではなかなか画面が見えづらい。上級者の腕前をなかなか学べなかった思い出がある。

 そういえば、『スペースハリアー』には“ドム”のような敵が登場していたのも印象深い。連なって登場するシーンは、『機動戦士ガンダム』の“黒い三連星”を彷彿させた。おおらかな時代ゆえの演出かもしれないが、うれしく感じたものだった。

■開放的な景色に軽快なBGMでハンドル操作に夢中となった『アウトラン』

 1986年に登場したのが、レースゲームの『アウトラン』だ。赤いボディのデザインがフェラーリのようで、これがまたカッコよかった。小学生だとまだアクセルやブレーキに足が届かない人もいただろう。筆者も必死にハンドルを握りしめ、アクセル全開でコースアウトしたものだった……。

 開放的な景色と心地よいBGMでスピード感もあり、近所のゲームセンターでも人気が高かった筐体だ。ハンドル操作とともに筐体が動き、コースアウトするとハンドルがガタガタと振動するので緊張感が煽られる。

 また、本作には分岐があり、自分で決めたコースを選ぶことができるのも面白かった。ただ、分岐はあらかじめ選択するわけではなく、レース中に出てくる別れ道のどちらかにハンドルを切ることで選ぶ。これが、スピードにのっているとすぐに選択しないとならないので焦ってしまうのだ。

 ちなみにこの手のゲームは、すぐ後ろに見物人がいたもの。駅前のゲームセンターでは高校生くらいの気合いの入ったリーゼントをした怖いお兄さんたちがいたのだが、「あ~惜しい!」なんて、一緒になって盛り上げてくれていたな。

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