■スピード感あふれるバトル…戦闘機を操縦して大興奮した『アフターバーナー』

 最後は、1987年に登場した『アフターバーナー』だ。戦闘機を操縦して、背後から追い抜いていく敵機を撃墜するリアルなシューティングゲームだった。本作はプロトタイプである『アフターバーナー』と完成版の『アフターバーナーII』があるのだが、筆者が熱中して遊んだのは『II』のほうである。

 操縦桿のついている筐体で、レバーに合わせて上下左右に動くダブルクレイドル・タイプと、左右のみに動くクレイドル・タイプがあった。スピード感が抜群で、操縦桿では自動連射のバルカン砲とロックオンできる誘導ミサイルを発射できる。ちなみに酔いそうなほどモニターには敵が登場するので、難易度はかなり高かった。

 大型の筐体の場合は100円ではプレイできなかったため、何度も遊ぶことができずにもどかしかった記憶がある。難しかったものの、敵を倒すことで得られる爽快感もあり、やられたときもすぐに爆発してゲームオーバーとなるパターンと、煙を挙げながら墜落していくパターンがあるなど、細部にわたりとても迫力あるゲームだった。

 このゲームにはいつも人だかりができており、大人から子どもまで並んでいたことを覚えている。

 

 さて、懐かしいセガの大型筐体ゲームを紹介したが、これらの3作は『ハングオン』同様にほかの媒体でも移植されている。その後も、『スーパーモナコGP』や『R360』などが人気を博していたものだ。

 余談だが、筆者の地域だと小学生は平日の夕方にゲームセンターへ行くことを学校から禁止されていた時期があった。そのため、友達同士で行くと見回りの先生たちに厳しく叱られてしまう。それだけに休日に行ったときには、突如登場した大型筐体ゲームに近未来を感じて感動と興奮をひときわ覚えたものである。

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