■『ドラクエVl』理不尽な選択肢のクイズを仕掛けてくる大臣・ゲバン
『ドラクエVl』に登場する天空シリーズ最後の大臣は、主人公の故郷でもある「レイドック城」の大臣だ。この大臣は「ゲバン」という名前が付いており、コイツも主人公を陥れようとした悪い大臣だった。
現実の世界ではレイドック城下町で「きぞくのふく」を購入すると、トム兵士長に歓迎され、行方不明だった王子(主人公)が帰還したと大騒ぎになる。ムドー征伐へ出かけた王様は眠りこけており、頼みの王子も行方知れず……。それまで大臣・ゲバンが幅を利かせているので、そりゃ城中ビックリだろう。
しかし、これを信じないゲバンは主人公に正解のない選択肢のクイズを繰り出し、なんと追い出そうとする始末。しかも、自分にとってなにかと小うるさいトム兵士長に責任を取らせて辺境の地に飛ばし、自身の地位を守ろうと画策していた。
ゲバンの処世術は立派なのだが、思った以上に人望がなく、主人公がムドーを倒してレイドック王が目覚めてからはあっさり登場しなくなってしまった。
夢の世界にいる金持ちのゲバンは、牢獄に囚われてしまっていた。これはレイドック王の腹いせとも言うべき処置だろう。王様も意外にセコイと思ったものである。
『ドラクエ』の世界にたびたび登場する大臣キャラは、王と一緒で“一国にひとり”というイメージがある。天空シリーズはストーリーに関係してくるだけに、どちらかというと悪役系のキャラとして登場することが多かった大臣たち。権力を持つという点では、リアルな一面を見せていたといえるだろう。