■序盤なのにラスボス級の強さを誇った『ドラクエ6』現実世界の「ムドー」
天空シリーズ最後の『ドラクエ6』では、序盤のボスキャラとして君臨する魔王「ムドー」が難敵だった。
本作のボスといえば?と聞けば、ほとんどの人がラスボスのデスタムーアではなくムドーと答えるのではないだろうか。それほどインパクトのある敵で、オープニングのイベントで登場したときも強烈な存在感を放っていた。
このムドーとは1度目に夢の世界で対決する。“メラミ”に注意する必要はあるものの、勝利することはさほど難しくない。
しかし、現実世界のムドーは一味違った。居城へ向かうイベントはオープニングの再現なので、テンションも上がる。「ほのおのツメ」を取り、ハッサンが「せいけんづき」を覚えるので戦力アップもできていた。
第一形態のムドーは自然回復もある程度あり、“ルカナン”を使って配下(しもべ)を呼ぶので夢の世界よりも厄介だった。それでも戦力アップのおかげでなんとかしのげるもの。
しかし、第一形態を倒すとムドーが本気モードになる。BGMも変わり、強力な全体攻撃を仕掛けてくる。時に2回行動となり、「こおりのいき」や「いなずま」を連発されるとあっという間にHPがなくなってしまう。
さらに「あやしいひとみ」で強制眠りに入らされてしまうので、“キアリク”を使えるチャモロが眠らされてしまうときつかった。攻撃は打撃よりも「ほのおのツメ」による“メラミ”効果で、なんとかダメージを与えながら全員が回復役に回ったものだ。
一回では倒せず、何度もチャレンジした人がいてもおかしくはない。「ほのおのツメ」の存在を知らないプレイヤーにとっては、絶望的な挑戦だっただろう。
天空シリーズには強敵が多かった。筆者はボスキャラとの対戦に絞ると、この3キャラに大苦戦した記憶がある。初見で倒せなかったとしても仕方ないものだった。