『幽☆遊☆白書』での怪演が話題! 『GANTZ』に『亜人』も… 綾野剛が実写化作品で演じた不気味なキャラの画像
Netflix『幽☆遊☆白書』キーアート (c)Y.T.90-94

 1月12日から公開開始された映画『カラオケ行こ!』。和山やまさんによる同名の人気漫画を映像化した本作は、原作に流れる独特の空気感が実写でどう表現されているかも見どころのひとつだ。また主人公のひとりであるヤクザ・狂児役を、実力派俳優として知られる綾野剛さんが演じており、その点でも注目を集めている。

 幅広いジャンルの作品で活躍してきた綾野さんだが、今回のように漫画の実写化作品にもたびたび出演しており、しかもその中での“怪演”が話題になることも。そこで今回は、綾野さんが実写化作品で演じた不気味なキャラをピックアップし、その演技について振り返ってみたい。

■戦闘時の薄ら笑いと虚ろな目にゾッ……『幽☆遊☆白書』の強敵・戸愚呂弟役

 まずは、2023年12月14日からNetflixで配信開始された『幽☆遊☆白書』。冨樫義博さんによる大人気漫画を原作とする本作で、綾野さんは物語の中盤での大ボスとして人気の高い戸愚呂弟を演じている。

 サングラスをかけたガタイのいい男が、肩に小柄な兄を載せている……という見た目の時点でインパクトがすごい戸愚呂弟。しかしビジュアルの衝撃以上に印象に残ったのが、綾野さんが作中で見せた表情だ。

 戸愚呂弟の表情は基本的に、サングラスをかけていることを差し引いても無表情だと言い切れるほど動かない。だが、この男、戦闘中になると薄く口を歪ませるのだ。ニヤリともニヤニヤともちがう、不気味な薄ら笑い。こんな表現ができる綾野さんの演技力には思わずゾッとした。

 さらに主人公との対決で渾身の必殺技“霊丸”を受けたとき、これがまたすごい表情をしている。目がギラギラしているような、同時に虚ろでどこを見ているのかわからないような、なんとも表現がしがたい顔だった。

 ちなみに本作で綾野さんは、顔だけ撮影してそれを後からCGで作った肉体と合成するという、特殊な手法も経験している。本人はインタビューで“表情だけに集中できるなんて贅沢”と語っているが、そう簡単なことではないはず。さすが実力派俳優と名高い綾野さん……と、うならされた。

■底知れない恐怖に震える! 『GANTZ』の黒服星人・壹役

 続いては、奥浩哉さんによる人気SFバトルアクション『GANTZ』の実写映画を紹介していこう。2011年に『GANTZ』と『GANTZ PERFECT ANSWER』の2部作で公開され、二宮和也さんと松山ケンイチさんが主演を務めた。

 本作で綾野さんが演じたのは、“黒服星人”と呼ばれる存在のリーダー・壹だ。見た目はインテリヤクザといった印象だが、基本無表情で目が常に笑っていないのが怖い。まるで害虫を撃つかのごとく人間に向かって引き金を引くシーンもあり、思わず固まってしまった。

 そして特に話題になったのは、『PERFECT ANSWER』での、戦闘時に首を折られたにもかかわらず、無造作に立ち上がってゴキッと首を治す場面。いっさいCGに頼らず“肉体改造”だけで撮影されたというエピソードも明かされており、それだけでも驚きなのだが、ここでの綾野さんの表情にも注目してほしい。

 これぞ、ザ・無表情。首が折れているというのに、ほとんど表情筋が動いていないように見える。ほかの傷を治すシーンも、”不思議な力で治してます”という感じを醸し出しており、多少顔を歪めはするが大きなリアクションもない。だからこそ不気味な恐ろしさが出ており、まさに怪演だった。

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