■美しいステージにマッチしたサウンドはファミコンでも屈指の曲ばかり!

『悪魔城伝説』は、素晴らしいグラフィックスとサウンドもその特徴のひとつ。そのひみつは、コナミが独自に開発、搭載した特殊チップによるもので、美しいグラフィックスや重厚なサウンドはファミコンの中でも群を抜いています。

 開始時の「Prayer」からの「Beginning」はプレイヤーをドラキュラの世界へと強烈に誘いこむ魅力的な曲ですし、ドラキュラ城で流れる「Dejavu」は、「既視感」の名の通り『悪魔城ドラキュラ』ファン泣かせの曲とどれも名曲ぞろい。上記の曲は私も大好きですが。個人的には「MadForest」や「Aquarius」もお勧めしたい本作の名曲ですね。

『悪魔城伝説』よりサウンドモード

 本作には裏技でサウンドモードがあって、ゲームを遊ばないときでもよく聞いていましたが、実は当時、『悪魔城伝説』は友人から借りたソフトだったりしました。なので、ソフトを返せば遊ぶことはもちろん、曲も聞けなくなってしまいます。そのうえ、当時は持てるお小遣いも少なく、ゲーム発売から一年後に発売されたサントラも買い逃して残念に思っていましたが、それから8年の時を経てサントラが再販されたときは大喜びで買いにいったものでした。

 もっとも『悪魔城伝説』の曲は、ゲームプレイの再現みたいな形で数曲まとめて1トラックと曲ごとにトラック分けされておらず「ゲームのサウンドモードのほうがちゃんとしてるのでは?」と思ったことはいうまでもありません。

■時を経ても色あせない良バランスのアクションゲーム

『悪魔城ドラキュラ』は結構シビアなアクションが要求されたゲームでしたが、本作は『ドラキュラ』ほどのシビアさはなく、今現在、改めて遊んでも結構スイスイ進めるぐらいの良バランスのアクションゲームです。もちろん、本作初のギミックに手こずることもあるでしょうが、パートナーキャラのおかげで楽に超えらえることもあります。もしそれでもクリアできないなら、別のパートナーを連れてきたり、そのステージの前の分岐で別のステージを選べばいいだけなので、クリアする方法はいくらでも試せるのです。

『悪魔城伝説』

 本作で残念なことといえば、ファミコン版はプレミアがついて結構お高いカセットになってしまっていることでしょうか。

 しかし、コナミからNintendo SwitchやPS4、Steamなどでダウンロード発売されている『悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション』でプレイできるので、最高級のサウンドとグラフィックスの2Dのドラキュラアクションを楽しみたいのなら、ぜひご検討を。ちなみに『悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション』には海外版の『悪魔城伝説』も収録されています。こちらは特殊チップ搭載していないタイプなため、サウンドがかなり貧弱なことになっているので、国内版『悪魔城伝説』と聞き比べてみるのも面白いですよ。

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