令和の子どもは知らない?『ポケモン赤・緑』世代の最強が現代と違いすぎる…大会最強は”ケンタロス”、最強タイプ、最強技は?の画像
ゲームボーイソフト『ポケットモンスター赤』(編集部撮影)

ポケモン』シリーズの人気コンテンツである「ポケモン対戦」。1000種類を超えるポケモンを用いた戦術や読み合いは奥深く、今日も世界中のポケモントレーナーがオンライン通信で熱いバトルをくり広げている。

 1996年に発売した初代『ポケモン』こと『ポケットモンスター 赤・緑』でもポケモン対戦は盛んだった。当時のポケモンバトルは現在とまるで別物で、強いポケモンもタイプもまったく違う。令和から「ポケモン」をはじめた子どもたちからすれば「そんなわけないじゃん!」と笑われるだろう。

 そこで今回は『ポケモン 赤・緑』時代に強かったポケモンやタイプなどを振り返ってみたい。令和の子どもよ、これが初代「ポケモン」の最強だ!

■大会は牛祭りだった…最強のポケモン・ケンタロス

 まずはポケモンから見てみよう。総合的なステータスなら『赤・緑』最強は伝説のポケモン・ミュウツーで間違いない。だが、ミュウツーは公式大会で使用禁止に指定されることが多く、表舞台での活躍はほとんどなかった。

 そんなミュウツーの代わりに大会や通信対戦で猛威をふるっていたのが、”あばれうし(暴れ牛)ポケモン”のケンタロスだ。まず、攻撃タイプ一致で使える「はかいこうせん」や「のしかかり」がとても強い! すばやさも高く、先攻で「はかいこうせん」を撃たれてしまうと、だいたいのポケモンは手も足も出なかったものだ。

 また、「じしん」「ふぶき」などの強力な技も覚え、さらに「かげぶんしん」で回避率を上げる搦め手も使えるなど、当時のケンタロスはまさに手がつけられない“暴れ牛”そのもの。サファリゾーンか『ポケットモンスター 青』でのNPC交換でしか手に入らないレアポケモンだったが、使用OKの大会ではまず間違いなく使われていた。

 ちなみに次点としては、ケンタロス以上のすばやさが武器のサンダースや、豊富なタイプの技を覚えるスターミーが挙げられるだろう。個人的には、急所にほぼ確定で当たる「きりさく」が使えるペルシアンも忘れたくない。

■まさかの弱点なし…!? 最強のタイプ・エスパー

 最強のポケモンがケンタロスでも、最強のタイプはノーマルタイプではない。フーディンやスリーパーなどが属するエスパータイプこそが、初代「ポケモン」では最強だった。

 最たる理由は“タイプ相性”にあり、結論からいうと当時のエスパータイプには弱点が事実上存在しなかったのだ。

 まず当時はあくタイプが存在せず、エスパータイプの弱点はゴーストタイプとむしタイプの2種類のみ。しかも仕様上の不具合でゴーストタイプの攻撃がエスパータイプに効果がなく、むしタイプには強力な技が実装されていなかった。要は、エスパータイプのポケモンは弱点を気にせず戦えたわけだ。

 攻撃面も火力、安定性ともに優秀な「サイコキネシス」が非常に強力で、半減できるのは同じエスタータイプしかいなかった。ただでさえ高いとくしゅステータスがあるのに、タイプ相性も圧倒的に優位。それが初代『ポケモン』のエスパータイプである。

 その最強ぶりは公式コミカライズ作品『ポケットモンスターSPECIAL』(原作:日下秀憲氏 作画:真斗氏/ 山本サトシ氏)で「たいがいのタイプに強い」「これまで最強のタイプを自負していたことでしょう」と言及されるほど。いま思い出すとずるすぎる……。

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