■『キャプテン翼』カール・ハインツ・シュナイダー/妹・マリー
高橋陽一氏の『キャプテン翼』では、ドイツ代表のカール・ハインツ・シュナイダーが主人公・大空翼のジュニアユース編のライバルとして登場し、マリー・シュナイダーという妹がいた。
シュナイダーは、“ドイツの若き皇帝”、“ミスター・ヨーロッパ”の異名を持った作中トップクラスの選手だ。西ドイツジュニアユース、ドイツユース代表のキャプテンを務め、その後はフル代表にも選出される。翼が世界で戦ううえで大きな壁となっていく存在だ。
一方、妹のマリー・シュナイダーは、碧い瞳に金髪ショートヘアのドイツ人美少女。ジュニア時代からしっかり者で大人びた印象の兄・シュナイダーとは対照的に、マリーは年の差以上に純粋さとあどけなさを感じさせる。
さらに、シュナイダーの試合観戦に行く途中、自動車に轢かれそうになったところを、間一髪イタリアユース代表のジノ・ヘルナンデスに救出されるなど、おっちょこちょいな部分もある“男子がほっとけない系女子”で、兄のシュナイダーもマリーを溺愛している。
新アニメ版の『キャプテン翼シーズン2 ジュニアユース編』は10月から始まったばかりだ。シュナイダーとそのかわいい妹のマリーの登場が期待される。
■かわいい妹たちは兄キャラたちの魅力を底上げしているのかも?
3作品の主人公のライバルとその妹を見てきた。このように、スポーツ漫画に登場するライバルの妹はかわいいことが多いことが分かった。
作中に兄妹関係が描かれていたライバルの共通点としては、その競技に対してストイック過ぎるところではないだろうか。近寄りがたい雰囲気があるため、見方によっては人間性に乏しく魅力が欠けてしまいそうなところである。
しかし、そのような孤高な存在の彼らにもかわいらしい妹がいることで、読者も兄としての優しい表情があることに気づき、キャラとしての深みや愛着が増す。あの恐ろしい間柴了が、兄としての一面をいじられてファンの間では「鬼いちゃん」と呼ばれているのが象徴的だろう。
そして、かわいい妹たちは兄たちと真逆の性格をしているのも特徴だ。明るい妹もいれば、勝気だったり、おっちょこちょいだったり……。普段はストイックな兄たちがそんな妹たちと絡むシーンは、なんともいえないほっこり感がある。
今後もスポーツ漫画のライバルとその妹に注目していきたい。