■7種類の武器を駆使して人類を救え! 意外と知られていない名作『バイオ戦士DAN インクリーザーとの闘い』
最後は、1987年9月に発売された『バイオ戦士DAN インクリーザーとの闘い』だ。これは隠れた名作ともいえるもので、知名度は先に紹介した2作よりも劣るだろう。
ステージごとの横スクロールアクションゲームで、7種類の武器を扱いながら進んでいく。地球外生命体・インクリーザーに支配された人類は選ばれた青年・ダンを強化し、タイムワープでインクリーザーが来訪した1999年に送り込み、母体を倒して未来を変えようとしていた。
う〜ん、この手のストーリーっていつも思うのだが、過去を変えても進んでしまった未来が急に変わることはないような気が……。まあ、それはいいとして、このゲームはちょっと変わっていた。
普通にジャンプやしゃがみを合わせて敵キャラを攻撃していくのだが、道中にはお助けポイントといえるような扉があり、ここに入ると買い物や体力回復などができるのだ。インクリーザーの襲撃で人々も気が滅入っているかと思いきや、意外にそうでもないのか。
いきなり登場する扉に入ると、敵か?というくらい不気味な緑色のクリーチャーが登場し、「とびらが あったら かならず はいりなさい」と、教えてくれる。思わず敵かと思ったぞ……。
軽快なBGMでさらに進んでいくと、今度は「おれと おしずもうを やらねえか?」と言う化け物が登場する。見た目からして完全に抹殺対象だろうに、なぜ気軽に話しかけてくるのだ? もはやカオスなのだが、一番びっくりしたのが宿屋だ。
なかに入るとキャミソール姿のゴージャスな女性が受付しており、「おひとりさま ごあんなーい!」と言ってくる。当時はよく分からなかったが、今考えると完全に夜のお店であり、制作陣のユーモアがうかがえる。
そして、部屋に入ると、なんとダンが浴衣で団扇を仰いでいるから二度びっくりだ。そんなんで体力回復するのか? 障子窓を開け、月夜を背に風鈴がなびきながら寛いでいる。いつの時代なんだ……。
ツッコミどころも満載だがゲームはなかなか面白く、よくできたアクションゲームだったな。
さて、ここで紹介した名作ゲームもなかなかのものだった。『シティコネクション』や『忍者じゃじゃ丸くん』は人気ゲームだし、知名度は低いが『バイオ戦士DAN インクリーザーとの闘い』も結構面白かった。
さすがはジャレコだ。面白い作品はほかにもあるので、また紹介していきたい。