■コナミが誇る完成度の高い本格レーシングゲーム『F−1 SENSATION』
1993年1月にコナミ(現:コナミデジタルエンタテインメント)から発売されたのが『F−1 SENSATION』だ。このゲームは本格的なレーシングゲームで、F1マシンやドライバーが実名で登場するからのめり込んだ。
マシンは「マクラーレン」「ベネトン」「フェラーリ」「ウィリアムズ」と、当時4強だったチームを選択する。そしてライバルとなるドライバーも、自分で選択できるのだ。
アイルトン・セナやナイジェル・マンセルといったベテランから、ミハエル・シューマッハやミカ・ハッキネンなどの若手まで、自ら世代交代を楽しめるメンバー構成を作れたのが面白かった。
モナコGPの市街地再現はさすがに難しかったようだが、コースも1992年当時を再現していた。かなり後半に訪れる鈴鹿サーキットは難易度が高かったな。また、ピットインも可能で、画面左上にはマシンの状態が分かるようになっていたが、基本はそのまま走行していたものだ。
マシンの性能をセッティングできるし、レース中はスピンしやすくて当たり判定もあるので16戦も一気に戦うのにはかなり神経をすり減らした。ただ、もちろんセーブも可能で、ドライバーズポイントを争うのに燃えたぞ。
ファミコンとしてはかなり完成度の高いレーシングゲームで、素晴らしい出来栄えだった。
さて、ここで紹介した隠れた名作の3選だが、どれもスーファミに負けていないソフトたちだった。1993年から1994年というのは「次世代機」といわれた『プレイステーション』の登場も控えていただけに、当時、誰もが持っていたファミコンで発売されたのは好感が持てるものだったな。