■お前も吹っ飛ばされるのか…森崎よ

 そうしてなんとか優勝し、今度は日本が舞台に。次は冬の全国高校サッカー選手権大会で、南葛高校サッカー部を率いていく。

 ここはストーリーもあるので毎試合やってもらおう。だが、ここでもやはり問題はGKだ。南葛の守護神でもある森崎有三は何度も吹っ飛ばされてしまう。2試合目の秋田商工戦では「立花兄弟のスカイラブなんちゃらって反則じゃん?」と、長男がぼやく。いや、確かにね……。

 しかし、森崎も黙ってはいない。「そうなんどもぬかれてたまるかー!」と、気合いを入れてクリティカルのシーンが入る。「おお、これは止めるよ」と興奮気味に示唆したのだが、まさかの「もりさきくん パンチング だが とどかない!」……決められてしまった。

「なんなのもりさきって……頼むから止めてくれよ」長男も呆れ顔になっている。まあ、森崎君って原作でも気の毒な扱いを受けていたし、許してやってくれ……。

■「根性が足りんくね?」必殺技を使い過ぎて力尽きた「日向小次郎」

 さて、冬の全国高校サッカー選手権大会をクリアすると、今度は翼率いるサンパウロFCが日本を舞台としたジャパンカップに参戦するのだが、難易度が高すぎるので止めておこう。むしろ日本代表を率いたほうが面白いはずだ。

 そこでアジア予選から世界一を目指していくワールドユースに進んでもらおうと思ったのだが、そこでのパスワードがなかった。手元に残っていたのが、ワールドユース本大会の予選リーグのもので、相手がソビエトと強いのだが仕方ない。次戦は強敵のフランスとなるので、この一戦で慣れてもらおう。

「ソビエト?」長男が不思議そうな顔をする。「え? “ソ連”のことだよ」と筆者が言うと「あ〜授業で習ったやつか」と。なんたるギャップ! 時代が違うから当たり前なのか。

 さて、日本代表では必殺技を使える選手が一気に多くなり、長男も楽しそうだった。なんせ自分を苦しめた相手が味方になるので心強く感じるはずだ。

 長男のお気に入りは日向小次郎だ。「ごういんなドリブル」の「どけっ!」や、「タイガータックル」の「いつまでも ちょうしに のってんじゃねェ!!」といったセリフがカッコいいらしい。そして「ネオ・タイガーショット」が決まり、ガッツポーズをしていた。よほど熱中していて面白いようだ。

 ただ、必殺技をディフェンスで使いまくると、ネオ・タイガーショットをそう何度も放てなくなる。そう、このゲームは「ガッツ」と呼ばれる行動値を消費するのだが、必殺技は通常動作よりも消費ガッツが大きくなってしまうのだ。案の定、後半に入って日向のガッツが足りなくなり、タイガーショットすら打てなくなってしまった。

 すると長男から「ガッツが足りないってなるんだけど……日向って根性が足りんくね?」と、まさかの発言が……。いや、日向小次郎って、小学生からバイトして家計を助ける努力家なんだよ……。

 そんな筆者の言葉に「じゃあ丸くなったんだ。牙の抜けたトラじゃん」と、ボソッとひと言。いや、何様だお前は……吉良監督か? 原作と同じようなセリフだし……。

 

 さて、原作を知らない令和の高校生でも面白いと言ってくれた。やはり『キャプテン翼Ⅱ』はファミコンでも最高傑作といえるデキなのは間違いない。ゲームシステムも素晴らしいし、セリフも原作で使用されたものが多く採用されている。

 長男も原作を読んでみたいと言っていた。筆者ももう一度読み返してみようかな。

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