■モシャスで主人公の身代わりになった少女・シンシア『ドラクエ4』

『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』に登場する山奥の村で主人公の幼なじみ・シンシア。恋愛要素が明確にはなっていないものの、男性主人公の場合は恋人関係を思わせるような描写がある。

 2人は穏やかに暮らしていたのだが、ある日、ピサロに村の存在を知られて魔物たちの襲撃を受ける。そのときシンシアは、モシャスの呪文で主人公そっくりに化け、身代わりとして殺害されることで主人公を守ったのだった。

 エンディングでは、仲間たちを見送り1人で村に帰ってきた主人公の目の前にシンシアの姿があらわれる。生き返ったシンシアが、主人公と幸せに暮らした、と願うばかりだ。

■『ドラクエ』のツンデレキャラといえば…網元の娘・マリベル『ドラクエ7』

『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』に登場するツンデレキャラでお嬢様・マリベル。網元である両親に育てられたためかワガママな性格をしており、歯に衣着せぬ物言いをするいわゆる毒舌の持ち主。しかし素直ではないが心優しく、陰鬱なイベントに心を痛める描写が多くある。また、旅先で理不尽な対応をされることも多いため、プレイヤーの心情をくみ取ったようなセリフが聞けることからも、実は常識人。

 彼女は基本的に主人公に対しても辛辣。しかし、彼女の名言である「あたしが死んだら主人公はあたしのことずっとおぼえててくれる?」にあるように、ツンデレなだけで好意的な描写が多くある。恋愛関係かは不明だが、エンディング後もきっと良好な関係を築いただろう。

 今回は、ビアンカ以降に主人公との恋が描かれた2人の幼なじみと、明確な恋愛表現ではないものの主人公への好意が描かれた2人の幼なじみを紹介した。大人になり、現実を見ることに疲れてしまったら、『ドラクエ』の淡い恋物語に思いを馳せてみてはいかがだろうか。

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