■マイクで1Pを手助け
その他、『がんばれゴエモン2』で、おみくじ屋でマイクに向かって叫ぶことで2回目のおみくじを引くことができたり、また『ゼルダの伝説』では、マイクを使うことで強敵「ポルスボイス」を一撃で倒せたり、それぞれ思い入れのある「2コンマイク」の使い方があるのではないだろうか。
筆者が思い出深いのはナムコのプロレスゲーム『タッグチームプロレスリング』での裏技。選ぶことができるチームが2チームしかなく、そのうえ操作性も独特で初見殺しのため、あまり人気のあるソフトだったとは言えないが、合成音声により実際にキャラが声を出しているように聞こえたりと斬新な点も多い同作。
そして「タッグ戦」というのが何よりの特徴だが、ここで効果的だったのが2コンを使用した裏技。コンピュータ戦でフォールされた際に、2コンのAボタンとBボタンを押しながらマイクに叫ぶことで味方がハリセンで攻撃して助けてくれるのだ。ドット絵ではあるものの、まるで自分がマイクに吹きかけた声によって、キャラが動き出したかのようだった。
当時は2コンマイクの存在は謎だったが、こうした裏技が広まるたびに試してみたい気持ちにさせられた。現代ではゲームに美麗なグラフィックや、最新技術を利用したシステムが積極的に取り入れられており、当時のゲームや2コンマイクは今では笑ってしまうようなチープなシステムかもしれない。だが、当時の子どもたちにとっては、「声で何かが起きる」という未知なる部分に堪らないワクワク感があったのだ。