■これほど仲良しな現場は珍しい
ーー第3期までのシリーズを通じて、とくに思い出に残っていることは?
小原 第1期のころはすごく不安だったのは今でも覚えています。原作が面白いがゆえのプレッシャーはもちろん、当時の私は知名度もなかったので、どこか自分の人生がかかっているという気持ちで臨んだんです。
古賀 それ、私も同じ!
小原 そうだよね。とにかく無我夢中で1クールを駆け抜けたんですけど、今思うとその決意というか、熱量のようなものが視聴者さんにもなんとなく伝わったのかなと思うんです。その結果、第2期から第3期、そして今回の新作までバトンを繋げたというのは本当に嬉しいなと思います。
古賀 私自身も、『かぐや様』によって人生がすごく変わりました。本編だけではなくて、ラジオやイベント、配信など、こんなにもいろいろな方面に派生した作品は初めての経験でしたし、もうめちゃめちゃ思い出がたくさんあるので、とてもひとつには絞れない感じですね。何よりも応援してくださる方々に対しては本当にありがとうございますと叫びたいです。皆さん、ありがとう! 本当にありがとう!
富田 演説か!(笑)
古賀 皆さまのご支援あっての『かぐや様』です!
小原 なんか政治家みたくなってきた(笑)。
ーー富田さんはいかがですか。
富田 私は先ほども言った通り途中参加組なので、とにかく緊張しました。すでに出来上がっている空気感の中にポンと入っていくわけで、これまでのいいバランスを崩してしまったらどうしようっていう不安があって。でも実際に現場に行ってみたらそんなことは全くの杞憂で、むしろ皆さんのおかげですごく楽しく演じることができましたし、私自身も声優として成長できたなって思います。
小原 そうなの?
富田 だって皆さん毎回200%のお芝居をドーンと出してくれるじゃないですか? そんな皆さんに引っ張られる形で、私自身もお芝居がいい方向に振り切れたなと思うことが多いんです。事前に家で準備していったプランの何倍もいいところを引き出してくださっているなと感じます。
古賀 それはみんな同じだよね。
富田 それに私、『かぐや様』に参加したことで人間的にも成長したと思うんですよね。
古賀 そこまで?(笑)
富田 いや本当に。この作品と出会って明るくなったというか、前向きにさせてくれたというか(笑)。
古賀 それ完全に同意。すごくコミュニケーションを取る現場だし、とにかくスタッフさんたちからの愛情と情熱を感じるんですよ。
小原 たしかに仲は良いよね。
古賀 コロナ禍じゃなければ、毎週収録後にキャスト&スタッフのみんなで飲みに行くくらい話が尽きないんですよね。キャスト陣も、プライベートでみんなで夢の国に行ったくらい仲良しですし。
富田 あれは楽しかったです!
小原 声優が大勢でテーマパークではしゃぐと大変なことになるんだって痛感したよね(笑)。
古賀 たしかに要らぬ注目を集めますよね。たしかあの時も……。
ーーその話は次回に詳しくお聞きします!
《プロフィール》
こが あおい
8月24日生まれ、佐賀県出身。2014年に声優デビュー。近年の出演作に『古見さんは、コミュ症です。』、『ビルディバイド』など。
こはら このみ
6月28日生まれ、神奈川県出身。2016年に声優デビュー。近年の出演作に『トニカクカワイイ』、『明日ちゃんのセーラー服』など。
とみた みゆ
11月15日生まれ、埼玉県出身。2015年に声優デビュー。近年の出演作に『機動戦士ガンダム 水星の魔女』、『戦闘員、派遣します!』など。