■サイコキネシスとリーディング能力を持つ「サイコ・マンティス」

 サイコ・マンティスは、ソ連のKGBに所属していた元超能力諜報部員。相手の心を読むリーディング能力と、強力な念動力を持っている。物語では、スネークの協力者メリル・シルバーバーグの精神に干渉し、彼女を操る場面もあった。

 サイコ・マンティスとのボス戦は、『メタルギアソリッド』のなかでもとくに印象深い。彼はサイコキネシスを使って周囲にある物を飛ばしてくるうえに、空中を自在に飛び回り、こちらの攻撃をことごとく避けてしまう。乱射すればまれに当たりはするが、もちろん効率は最悪で、弾がいくらあっても足りない。

 これにはタネがあって、通常時のサイコ・マンティスは、読心術でプレイヤーの行動を先読みしている。プレイヤーの挙動を伝えるのはコントローラーなので、対策としてはコントローラーを差している端子をプレイヤー1からプレイヤー2に変更。すると、プレイヤーの「心」が読めなくなったサイコ・マンティスは動きが鈍くなり、こちらの攻撃が当たりやすくなるという戦闘ギミックが採用されていた。

 相当勘の鋭い人でもない限りは、そんな冗談じみた攻略が正攻法とは思えない。私もそのひとりで、友だちから無線がヒントだと聞き、ゲーム内での無線を聞いて、ようやくコントローラーの接続端子を切り換えることができたのだった。

 ほかにも、「ヒデオ」というチャンネルに勝手に画面を切り換えたり、力を見せようとコントローラーを振動させたり、メモリーカードに一部ゲームタイトルのセーブデータがあると反応してくれたりと、サイコ・マンティスにはメタフィクション的な要素がふんだんに詰め込まれていた。

 ハードボイルドとコメディが融合した、独特な雰囲気を持つ『メタルギア』シリーズを象徴するキャラクターと言えるかもしれない。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4