■最強だけど無敵じゃない…!?

 そんなわけで3つの「強くなったと思える瞬間」をご紹介しましたが、『ドラクエ』の強さの行き着く先は何でしょうか? それはレベルのカンスト、つまり最高レベルへの到達ではないかと思います。「種」アイテムを使ってパラメータをアップさせれば、より万全ですね。

 しかし、『ドラクエ』シリーズ最大難度の呼び声が高いファミコンの『ドラクエ2』では、最高レベルに到達してもまったく安心はできません。終盤のモンスターの強さは言うまでもなく、なにより「ザラキ」などの即死呪文を食らうと、どんなにレベルが高かろうと一発で昇天……。他にも「メガンテ」を使われると超危険です。

『ドラゴンクエスト2』ゲーム画面

 そのほかのシリーズでも「ザキ」系の即死呪文や、「バシルーラ」などを食らうと、高レベルのパーティでも全滅につながりかねない怖さがありました。

 つまるところレベルを上げを頑張り、どんなに装備をそろえても絶対無敵にはなれないのが『ドラクエ』の面白い部分なのかもしれません。だからこそ、バトル1つにドラマが生まれ、プレイした人それぞれにいろんな思い出が刻まれたのだと思います。

 そして本当の意味で“強くなった”と実感できる瞬間があるのだとすれば、それは「誰1人仲間が欠けることなくラスボスを倒したとき」なんじゃないかなぁと思ったりします。プレイヤーの数だけ冒険の記憶があると思いますが、皆さんが感じた「強くなったと思える瞬間」はどのようなものか、ぜひ聞いてみたいものです。

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