今から21年前の2001年4月21日、ゲームボーイカラー用ソフト『とっとこハム太郎2 ハムちゃんず大集合でちゅ』が発売された。同作は大ブームを巻き起こしたテレビアニメ『とっとこハム太郎』を題材にしたアドベンチャーゲームで、ハムちゃんずの仲間たちを集めていくキャラゲーだ。
家庭用ゲーム黎明期には、流行っているゲームシステムを流用しただけのものだったり、原作とはまったく関係のない世界観を採用したものだったり、評価のかんばしくないキャラゲーが多数発売された。ところが同作はゲームボーイアドバンスがすでに誕生していた2001年に発売されたゲームで、宮本茂さんがプロデューサーとして参加した任天堂によるソフト。発売から21年がたった現在も「神ゲー」として根強い人気を誇るタイトルなのだ。
■ハム太郎のかわいすぎる豊富なアクション
グラフィックをはじめ、かなりしっかりと作り込まれている同作。プレイヤーはハム太郎となってさまざまな場所を歩き回り、その先々で出会うハムスターたちと、ハム語を使ってコミュニケーションをとっていく。
ハム語とは、あいさつをするときに使う「はむはー」や、木などに体当たりをするときに使う「あたっちゅ」、においをかぐときに使う「くんかくんか」に、困惑したときに使う「こまっち」、おいしいものを食べたときに使う「デリちゅ」などなどハム太郎たちが使う言葉……。同作には当時大流行したこれらハム語が86種類も採用されており、おまけにそれぞれにかわいすぎる個別のアクションが割り当てられているのだ。せっかくテレビアニメになっている作品だからと、アクションを入れることになったそうだが、ハム太郎たちの動きや表情がとにかくかわいく、動かしているだけで何やら癒されてしまう。ゲームボーイカラーのドット絵でこれだけのアクションを表現するのは、さすがは任天堂だ。
また曲にあわせてハム語のアクションで振りつけられるミニゲーム「ハム語ダンス」も悶絶級のかわいさ。ハム太郎たちのアクションを見ているだけでも楽しめる、このかわいさこそが神ゲーと評価される理由のひとつではないだろうか。