■神と悪魔は表裏一体!? 『女神転生II』の世界観に衝撃
“正義”の神と“悪”の悪魔。当時は、ざっくりとそんな印象を持っていました。しかし、『女神転生II』では、神も悪魔も同じ“悪魔”として表現。昨日までは神だったものが、次の日には悪魔にされる。時代や地域によってその立場がクルクル変わるほど神、そして悪魔とは不安定で、どちらもそう変わらない。それどころか、どちらかを決めるのは人間次第という観点は、当時の自分にとって人生観を変えるほどのカルチャーショックでした。
ストーリーを進めていくことで、明らかになる神と悪魔の争いの真実。当然それはフィクションで、現実の真実と同じとは限りません。ですが、勝者と敗者のどちらの主張にも一理あり、双方から見比べるという新たな観点を得たのは『女神転生II』がきっかけです。その新しい価値観に突き動かされ、悪魔も神も何度殺したか覚えていないほど遊びまくったことを思い出します。
■『女神転生II』の攻略本とサントラは永遠の神グッズ！
『女神転生II』攻略本は、ゲームの攻略だけでなく、複雑なストーリーや悪魔を説明してくれるものでした。なかでも最高の一冊が『女神転生IIのすべて』（ＪＩＣＣ出版局・現宝島社）です。
物語の圧倒的な考察、悪魔に対する深い造詣、そしてカラーページに掲載された金子一馬氏による魅力的な悪魔イラストの数々は、今見ても感動するほど充実した内容で、自分にとってのバイブルです。この攻略本がなければ、あれほど『女神転生II』にハマらなかったことでしょう。
そしてゲームから約１年半後に発売された、サントラ『女神転生I・II 召喚盤・合体盤」も神グッズの１つ。特殊音源チップを搭載し、従来のファミコンゲーム以上の厚みある音を実現した『女神転生II』のサウンドは傑作ぞろい。
「Ｅｘｐｌｏｒｅｒ～閉ざされた街」や「ＯＭＥＧＡ～聖戦」は、いま聴いてもテンションが上がりますし、「Ｈａｌｌｕｃｉｎａｔｉｏｎ～魔界幻想」は違う世界を幻視させる魅力的な一曲です。原曲はもちろんですが、アレンジ版も素晴らしく、どちらかといえばオリジナル尊重派の自分でさえ、アレンジバージョンを収録した合体盤は文句なしの１枚と言えます。
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