■ここほれ!チョコボ『ファイナルファンタジー9』
フィールドにある丸っこい森に入ってチョコボのチョコに乗り、制限時間内に地面に埋められたお宝を掘り当てるという『FF9』に登場したミニゲーム。ボタンを押したときのチョコの鳴き声でお宝との距離を判断して、少しずつ近づいていくシンプルな宝探しゲームなのだが、テンポが良くて何度も遊びたくなる中毒性があった。
さらに「ここほれ!チョコボ」では、「チョコグラフ」というアイテムを入手可能。このチョコグラフには、フィールドマップの風景が描かれていて、それをヒントに場所を見つけだし、チョコで掘りあてるという2段構えのミニゲームになっていた。
装備やアイテムなどを手に入れつつ、のんびりと世界各地の風景を探す旅は、息の詰まりそうな緊迫したストーリーや、激しい戦闘の合間にささやかな癒しを与えてくれるものだった。
また、たくさんお宝を掘り当てていくうちにチョコが浅瀬を歩けるようになったり、空を飛べるようになったりと進化。乗り物としてのチョコボではなく、頼りになる相棒として一緒に成長していく点も、このミニゲームの魅力と言えるだろう。
■ブリッツボール『ファイナルファンタジー10』
もともと“ブリッツボール”と呼ばれる競技の選手だった『FF10』の主人公・ティーダが、ワッカ率いるビサイド島のチームに入り、メインストーリーでも大会に出ることになる。そのブリッツボールのミニゲームは水の中で行われる球技で、5対5で行うサッカーのようなルール。相手のゴールにボールを入れて点数を競う、ゲームの舞台となる「スピラ」で大人気のスポーツだ。
ティーダが使うことのできる「ジェクトシュート」は、複数の相手ディフェンスを弾き飛ばしながらシュートを放つ豪快なスキル。なんとかゴール前でティーダにブリッツボールを持たせようと必死に戦略を立てた記憶がある。
ティーダが加入するビサイド・オーラカというチームは、最初は弱小ながらストーリーを進めるうちに世界の住人をスカウトすることが可能。自由に選手を雇って、こだわりのチーム作りが行える点もブリッツボールにドハマリした大きな要因だ。
キャラクターごとにステータスやスキルが細かく設定されていて、パスが得意な選手、シュートが得意な選手など、それぞれの個性を組み合わせながらチームを編成するのが、とにかく楽しかった。
ほかにも『FF7』のゴールドソーサーで遊べるスノボのミニゲーム「スノーゲーム」や、『FF9』のブラネ女王の前で行う「チャンバラ」にも夢中になった経験が……。『FF』シリーズにはバリエーションに富んだ多彩なミニゲームが存在するので、プレイヤーの世代、ゲームの好み、苦戦した経験の有無によって、記憶に刻まれたミニゲームも異なるはず。
街が襲われている緊迫した場面でもつい寄り道してしまったり、捕らわれた仲間の救出を後回しにしてミニゲームに興じてしまったことも、今となっては良い思い出と言えるだろう。