■序盤からラストまで、安定の人気を誇った蟲柱

 多くの魅力的な登場人物が登場した『鬼滅の刃』では、主人公の竈門炭治郎でさえも1位から4位まで順位降格。妹の禰豆子も、票数こそ1700近く増えているが、3位から11位にまで順位を落としている。

 それにも関わらず第1回で6位、第2回では5位と安定の人気を見せたのが蟲柱の胡蝶しのぶだ。彼女は物語の早い段階から登場しており、美人というだけでなく実力も高かったり、蝶屋敷では炭治郎に本心を語るシーンがあったりと、序盤からかなり人気の高かったキャラクターだ。

 そんな彼女の物語後半の見せ場といえるシーンは、あまりに悲しくグロテスクで、トラウマになっている人も多いと思われる死亡シーン。姉のかたきである童磨になすすべなく傷つけられ、ついにはカナヲの目の前で体ごと吸収されてしまった。しかし、自身の体に毒を仕込んでおり童磨討伐の礎を作った。彼女の作戦にはさすがと言わざるを得ないが、やはりそれでも生きていてほしかった……。

 こう見ていると、早々に退場しており出番はないながらも、第1回(1021票)、第2回(8000票)ともに7位にランクインした煉獄杏寿郎の読者への影響力の高さは計り知れない。

 第2回の人気投票はコミックス19巻についている応募券か『ジャンプ』本誌、『ジャンプ』の電子版から応募可能で、しようと思えば1人で何票も投票できたため熱狂的なファンが1人のキャラクターに複数票を投票した可能性もある。それにしてもここまでの熱い票数を集める『鬼滅の刃』は、社会現象になるべくしてなった作品だと言いきれる魅力があることは明白だろう。

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