■中二心に刺さる要素が満載

『BASTARD!!』の魅力は、主人公、ダーク・シュナイダーの荒唐無稽っぷりと、予想のできないストーリー展開にありますが、それを彩るのが美しい女性キャラクターと中二病全開な呪文詠唱シーンです。

Netflix版『BASTARD‼』ティザービジュアル (C)萩原一至/集英社・BASTARD!! 製作委員会

 女性キャラだけでなく男性キャラもことあるごとに服を脱ぐ(脱がされる)ため、肌色率の高い絵が多く、少年マンガなのにちょくちょく修正や絵の差し替えが行われていたりします。このあたりのシーンがアニメでどう表現されるのか注目すべきポイントかも……。

 そして連載当時、読者の心をわしづかみにしたのは、やはり呪文の詠唱シーンではないでしょうか。

「ザーザード ザーザード スクローノー ローノ スーク 漆黒の闇の底に燃える地獄の業火よ 我が剣となりて敵を滅ぼせぇぇ!!!!」

 これは、先日公開されたNetflix版アニメのティザーPVにも描写された「爆霊地獄(ベノン)」の呪文詠唱の文言です。とくに物語初期において、ダーク・シュナイダーをはじめとする登場人物たちが使う呪文や奥義を発動する際に、こういった詠唱シーンが豊富に描かれており、必殺技好きの少年、少女のハートを射止めまくり。今の子どもたちが『鬼滅の刃』の呼吸法や型のマネをするようなイメージですね。

 この呪文詠唱の文言は長いものも多く、なかなか覚えるのが難しい。しかし、勉強や宿題そっちのけで一心不乱に呪文を暗記する読者が続出。筆者もそんな一人で、『週刊少年ジャンプ』が発売された翌日には、呪文詠唱をどれだけ暗記したかをクラスメイトと競ったりしていました。

 おそらく『BASTARD!!』の呪文詠唱をまだ覚えている方は、たくさんいるかと思います。かくいう私も「七鍵守護神」あたりはまだまだ余裕でいけます。

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