■「で、味は?」

「エゾテングダケ」を採取したあと、パラメディックというコードネームの女性に無線連絡すると、エゾテングダケは毒性の強いキノコで、食べると最悪死ぬこともあると教えられる。一通り説明を聞いたのち、スネークは「で、味は?」と質問した。

 致死性の毒キノコなので、味を聞いてもしょうがない。そう諭すパラメディックに、スネークは「だが食ったらうまいかもしれないだろう」と食い下がる。サバイバルがテーマの1つだからか、本作では捕獲した動植物に関するさまざまな情報を無線で聞くことができるが、そのほとんどに味に関するくだりが出てくる。

 スネークは食べたものに対し、さまざまな反応をする。「もっと食わせろ!」「けっこういけるな」「なんだこれ?」など、パターン化はされているが、反応自体は動植物ごとに用意。スネークのリアクションを確かめるのも、本作のおもしろい要素だった。

 優秀な兵士として活躍する反面、冗談を飛ばしたり天然ボケを発揮したりと、人間味があふれる点はネイキッド・スネークの個性と言える。彼のクローンであるソリッド・スネークも同じように冗談を言ったり口説いたりはするが、ユーモアではネイキッドにはかなわないだろう。

 なお、エゾテングダケの元ネタと思われる“テングダケ”はもちろん毒キノコなので、味見はオススメしない。

■「私がバイクを降りる時は、死ぬ時か、恋をした時」

 特異な能力を持つ兵士で構成されたコブラ部隊、その1人であるザ・ソローとの戦いから生き延びたスネークは、滝の裏にある洞窟で、内通者である美女“EVA”と合流を果たす。

 核搭載戦車シャゴホッドを破壊するための計画を話し合ったあと、スパイとして再び敵側に戻ろうとバイクにまたがったEVAに、スネークが「バイクに乗って生まれてきたみたいだな?」と声をかけると、彼女はバイクに乗ることの意味を語り、最後に上記の言葉で締めくくった。

 スパイとして自分や周囲をだまして生きていることに苦痛を感じるEVAだが、バイクに乗って風を感じているときだけは、自分が自分でいられるのだと言う。「恋をした時」というのは、心のよりどころであるバイクよりもいい男が現れたときを指しているのだろうが、スネークが運命の相手だったかは、作中ではとくに明言されていない。親密そうに見えても実際は互いに一線を引いていて、そこから踏み込もうとはしない。スネークとEVAは、そんな大人の関係だ。

 スネークイーター作戦におけるEVAは、作戦を遂行するスネークのサポートと、そのために必要な敵情報を集めるためのスパイ活動を担っていた。GRUの一員として登場するときを除き、ほとんどの場合彼女はバイクに乗って現れる。オセロットをひきながら宙がえりをしたり、間隔の広い谷を飛び越えたりと、運転の腕はかなりのもの。ソ連領内の潜入から最後の脱出まで、スネークはEVAとバイクにお世話になりっぱなしだった。

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