「フリーザと鬼舞辻無惨」『ドラゴンボール』『鬼滅の刃』少年ジャンプを代表する二大悪役の“上司としての資質”を徹底分析の画像
「フリーザと鬼舞辻無惨」『ドラゴンボール』『鬼滅の刃』少年ジャンプを代表する二大悪役の“上司としての資質”を徹底分析の画像

 以前、本サイトでは読者を対象に「少年ジャンプに登場した印象に残る極悪非道キャラ」というアンケート調査を実施。いろんな悪役キャラの名前が挙がる中で、第1位に選ばれたのが「フリーザ」(ドラゴンボール)、第2位は「鬼舞辻無惨」(鬼滅の刃)という結果だった。もちろんこれは主人公陣営と敵対した、強力な悪役として選ばれたものだ。

 そんな“2大ボス”に対して、漫画ファンの間でよく話題に挙がるのが、彼らを上司に見立てた場合の評価だ。「もし自分の上司だったら?」というテーマになると、鬼舞辻無惨のパワハラ気質を嫌悪する意見が圧倒的に多く、逆に上司として見たフリーザの印象はそこまで悪くない傾向にあるようだ。はたしてそれは正当な評価なのだろうか。

 そこで今回は、ジャンプ作品の中でも1、2を争う悪役キャラ「フリーザ」と「鬼舞辻無惨」に注目。フリーザが良い上司で無惨はヒドイ上司という評は本当に適切なのか、原作のエピソードを振り返りながら比較してみたいと思う。


※下記記事には吾峠呼世晴氏の『鬼滅の刃』、鳥山明氏の『ドラゴンボール』のネタバレが一部含まれます。コミック未読の方はご注意ください。

 

■部下とのコミュニケーション

 まずフリーザに好印象を抱く人の理由として挙げられるのは、あの口調。フリーザは一般兵に対しても、つねに丁寧な口調で語りかける。しかも任務に赴く部下に「一応、油断はしないでくださいね」「ベジータのほかにも妙なのがいるみたいですからね」などと助言することもあり、たしかに気配りのできる良い上司のように見える。

 一方、鬼舞辻無惨は下弦の鬼を招集して行った、通称“第1回・パワハラ会議”の席で「頭を垂れて蹲(つくば)え、平伏せよ」「貴様共のくだらぬ意思で物を言うな」「私に聞かれた事にのみ答えよ」と堂々と言い放つなど、高圧的な態度を崩さない。

 こうした言葉遣いの面を見ると、たしかにフリーザのほうが接しやすい上司と言えるだろう。ただしフリーザは変身して本性を現すと、本来の荒々しい口調になることも忘れてはならない。

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