■『トルネコの大冒険』の主人公候補者を考えてみる
『トルネコの大冒険』が発売されたのが1993年。その年までにドラゴンクエストは5まで登場しています。
「ドラクエのキャラでローグライクRPGを作ろう!」となったのか、「このトルネコというキャラいいぞ!」となってローグライクRPGが作られたのか、順番は分かりませんが、もし前者だった場合、候補者は私が思うに4人います。
まず1人目は、「いやーさがしましたよ。」でおなじみのドラクエ2・サマルトリア王子。
彼には妹がおり、ローレシア王子を探して旅をするという動機があります。その道中に不思議のダンジョンに迷い込んだ、というストーリーはクエストとしてイメージしやすいでしょう。
しかし、問題点としては彼の名前が固定ではないこと。プレイヤーによってサマルトリア王子の名前の思い出が異なるため、キラーパンサーの名前が「ゲレゲレ」に固定されたら違和感があるように(ちなみにヒーローズのビアンカは有無を言わさずゲレゲレと名づけてくる)、トンヌラで固定されたらなんか嫌だ、という問題があったでしょう。
また、彼は呪文が使えます。レベルアップで呪文を覚えてしまっては、ローグライクのランダム性が楽しめません。ということで彼は候補者の中では、優先順位が低いといえます。
候補者2人目は、ドラクエで初めてモンスターと旅をした男・ライアンです。
彼はトルネコと同じドラクエ4出身のキャラクターで、バトランドに使える王宮戦士。ということは、トルネコよりも立派に王様の命令を聞くことに適した人物ですね。
不思議のダンジョンが現れ、そこにモンスターが巣くっているから退治してきてくれ、という物語は非常にシンプルで分かりやすいでしょう。
ただ、ライアンには「巻物や戦術など知恵を駆使してダンジョンを攻略する」というよりも「力で押し通す!」というパワープレイが似合います。ローグライクのイメージとは少し異なってしまうので、モンスターにも憧れられる清らかな心を持つライアンも優先順位は低めでしょう。