他候補は4人いる! スーファミ『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』は“主人公トルネコ”だから名作になった!?の画像
画像はスーパーファミコン用ソフト『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』(編集部撮影)
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 どうも、ヤマグチクエストです。本日、9月19日でチュンソフトの元祖ローグライクRPG『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』が発売28周年を迎えました。

「1000回遊べるRPG」というキャッチコピーにウソ偽りはなく、エンディングに到達したあとに遊べる「もっと不思議なダンジョン」は、あまりの難易度と敷居の低さから、何度も何度も挑戦した思い出があります。本作から、プレイするたびにマップやダンジョンの形が変わる「ローグライク」というジャンルを知ったという方も多いのではないでしょうか。

 それもそのはずで、本作はかの有名なローグライクRPGシリーズ『風来のシレン』よりも前に発売されている作品で、ドラゴンクエストの登場人物を使って、ローグライクRPGというジャンルを普及させようという狙いがあったのではとされています。

SFC用ソフト『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』より、挑戦するたびマップや宝箱の位置が変わるため、何度でも新鮮にプレイできる

 ちなみに、FC版『ドラクエ4』登場時には名前がなかったトルネコの息子にポポロという名前がついたのはこの『トルネコの大冒険』からで、リメイク版ドラクエ4からはポポロという名前が正式採用されています。スピンオフ作品から本シリーズに影響を与えるほど、トルネコの大冒険が与えた印象は鮮烈だったということでしょう。

SFC用ソフト『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』より、息子・ポポロ

 私はドラゴンクエストシリーズが好きなので、初めてトルネコの大冒険という文字を見たとき、ゲームがどんなものかも知らなかったにもかかわらず、即購入を決めました。

 ドラクエ4の中でも特にトルネコが好きで、多くのプレイヤーにとって馬車が定位置だったトルネコを、私はなるべく馬車の外に出して戦闘に参加させていました。デスピサロ戦で賢者の石を使わずにダジャレを言い出したときは、さすがの私も殺意が芽生えましたが、それでも愛くるしいキャラクターであることは変わりません。

 そんなトルネコ愛のある私でも、「なんで主人公がトルネコなんだ」ととても疑問に思いました。トルネコは主人公じゃないからいいんです。呪文も使えないけど、庶民的で、なんだか現実世界の人物の感覚に一番近いような存在だからいいんです。


 それが、主人公になっちまうなんて……! となんだかもったいないような気持ちでいましたが、プレイしていくごとに「ああ、このゲームはトルネコだからいいんだ」「俺の考えは浅はかだったな」と思い直しました。

 ということで今回は、トルネコの大冒険という作品は「トルネコだからよかったんだ!」という話をしていこうと思います。

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