9月2日、現在公開中の映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』のトークイベントが開催。2作目のサブタイトルが「サン オブ ブライト(仮題)」と発表されたことが話題を呼ぶなど、宇宙世紀のガンダム作品の根強い人気ぶりを示している。
この「ブライト」とは言うまでもなく、ハサウェイの父親であるブライト・ノアのことだろう。『ガンダム』シリーズには、このブライトとミライが愛し合って生まれたハサウェイのような存在もいれば、愛する者のために自らの命を落とした悲しいエピソードも存在する。
そこで本記事では、個人的に心に残っていた3人の愛に殉じたキャラクターについて触れたいと思う。
■愛する者の敵討ちを敢行
ガンダム作品における「愛に殉じたキャラクター」として真っ先に思い浮かんだのは、やはり『機動戦士ガンダム』におけるクラウレ・ハモンだ。
ジオン軍の士官であるランバ・ラルの内縁の妻であるハモンは、ラルや彼の部隊とともに行動。しかし、ラルはホワイトべースを襲撃した際に追いつめられた末に自決するという壮絶な最期を遂げた。
こうして残されたハモンは、亡き夫ランバ・ラルの使命を果たすべくホワイトベースの撃破を決意する。ジオンの指揮官であるマ・クベから満足な補給は受けられなかったが、ハモンは志願してきた16名のランバ・ラル隊の精鋭を率いて決死の作戦を実行に移した。
わずかな兵力で地球連邦軍の最新鋭艦やガンダムと戦うという絶望的な状況の中、ハモン率いる部隊は健闘。ザクでホワイトベースに直接攻撃を加え、ハモンの乗るマゼラトップはガンダムの背後を取ることに成功する。
このアムロにとっての絶体絶命の危機は、リュウ・ホセイの命がけの特攻により間一髪救われる。コア・ファイターの体当たりを食らったマゼラトップは大爆発を起こし、ハモンの敵討ちは未遂に終わった。
作戦決行前、ハモンは亡きラルに対する熱烈な想いを独白しながら「よしんば砂漠で散るのも後悔はない」とも語っていた。彼女が最初から死を覚悟していたのは明白で、その散り方は「愛に殉じた」と呼ぶにふさわしい最期と言えるだろう。