SFC版『ストリートファイターII』29周年、ブームはスーファミ版発売で加速? 親指を痛め、昇龍拳を練習した忘れられぬ日々の画像
スーパーファミコン版『ストリートファイター2』(編集部撮影)
『ストリートファイターII』懐かしのゲーム画面

 カプコンの『ストリートファイター』シリーズといえば、2021年現在も最新作『ストリートファイターV チャンピオンエディション』(PlayStation4/PC)が高い人気を博している格闘ゲームの金字塔。eスポーツの競技タイトルとして盛り上がりを見せているのをご存知の方も多いかもしれません。

 そんな『ストリートファイター』シリーズですが、知ってのとおり圧倒的な人気を獲得したのは『ストリートファイターII』(以下、『ストII』)から。前作に当たるアーケードゲーム『ストリートファイター』を大幅に改良、ボタンを押す力加減で変化をつけていた攻撃の強弱を、弱中強のパンチとキックの6ボタンに割り振るなど、今日の格闘ゲームのフォーマットを築いた作品と言えるでしょう。

 もともとは1991年にアーケードゲームとして登場した『ストII』。もちろんゲームセンターではたちまち大人気になります。……が、個人的には現在まで続く人気シリーズになるほどの勢いをつけたのは、ちょうど29年前の今日、1992年6月10日に発売されたスーパーファミコン版『ストII』があったおかげだと思っています。

スーパーファミコン『ストリートファイターII』タイトル画面

 当時ゲームセンターで稼働していた『ストII』は、ある程度お金を自由に使える世代のものでした。わずかなお小遣いもムダにできない子どもにとっては、1回プレイするのも勇気がいるもの。やっと空いている台を見つけてCPU相手に技の練習をしようとすると、「Here Comes A New Challenger!」の非情(?)なメッセージが……。

 容赦なく乱入してくる見知らぬプレイヤーとの対戦が始まり、まだ操作に不慣れな自分はボッコボコにされたものです。そしてまともに技の練習もできないまま、上級者のプレイを指をくわえて眺める日々が続くのでした……。

 そんな悲しい日々に終わりをもたらしてくれたのが、前述のSFC版『ストII』です。だってカセット代の数千数百円を払えば、念願だった技の練習や対戦プレイがやりたい放題。いっそスーパーファミコンの本体ごと購入したところで、ゲームセンターでのプレイ料金を考えれば余裕で元を取る自信がありました。

 当時はアーケードゲームを家庭用ゲーム機に移植するのはなかなか大変で、たとえアーケード版が人気でも、移植版になったとたんに極端にクオリティが下がるゲームも多かった時代です。

 しかし、SFC版『ストII』は本家カプコンが開発を行い、アーケード版の面白さをかなり忠実に再現。もちろんハード性能に劣るSFC用のソフトなので、一部簡略化された部分もありましたが、裏技で同キャラ対戦が可能になるなど、アーケード版を上回る楽しさがあったのもまた事実。まさに買って損なしの超名作でした!

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