■別の意味の言葉をさりげなく組み込み、読者も困惑
2部で敵のカーズ、エシディシ、ワムウが登場したあと、おごそかに風が突き抜ける音の「パウロォォォ」。2部で女装したジョセフが兵士を一蹴するシーンの「タコス」。これらに共通するのは、起こっている事象とは別の意味を持つ擬音が使われている点だ。通常、パウロといえばブラジルやポルトガルなどで使われる男性名、タコスといえばメキシコ料理。随所に荒木氏の遊び心が盛り込まれている点も『ジョジョ』の魅力だろう。
なお、3部では家出少女のアンがシャワーを浴びているシーンで「シャワー」という擬音が何度も描かれるという「そのまんま」のパターンもある。
アニメ化が発表された6部『ストーンオーシャン』では「ドゴドゴドゴバゴバゴバゴドゴバゴバゴドゴバゴ」という擬音とともに、敵と1000回キャッチボールをするシーンがある。アニメではどう演出されるのか期待が高まるところだ。