コナミデジタルエンタテインメントから先日発表されたSteam、Nintendo Switch向け新作アクションゲーム『GetsuFumaDen:Undying Moon』。読み方はもちろん「ゲツフウマデン アンダイングムーン」。コナミでこのタイトルと言えば、もちろんファミコンゲームの超名作『月風魔伝』以外ありえません。なんと34年の時を経て、シリーズ最新作が発表されたのです!
1987年7月7日に発売されたファミコンソフト『月風魔伝』は、和風のアクションゲーム。地獄界の魔王、龍骨鬼の覚醒により命を奪われた兄の仇を討つため、月氏の三男、風魔が立ち向かうというもの。奪われた波動剣を取り戻し、龍骨鬼を倒すのが最終目的です。
トップビューのマップ画面で各地を移動し、途中に点在するアクションステージで敵を倒してお金やアイテムを集めたり、剣の力を鍛えたりしながらラスボス撃破を目指すというRPG的な要素も取り入れられた作品です。
■周囲の不当な評価に憤慨した過去
実はファミコン『月風魔伝』はゲームタイトルやパッと見のビジュアルなどが、1986年にナムコがリリースしたアーケードゲーム『源平討魔伝』に似ていたこともあり、発売当時「パクリゲー」という声がありました。
超名作である『源平討魔伝』は、私ももちろん知っていましたので、世界観や主人公のビジュアル、ゲームコンセプトなど、共通する部分があることにはすぐに気づきました。
オープニングでお婆さんが伝承を語る姿、横スクロール画面の主人公ドットキャラの印象、ステージによって視点が大きく変化するゲームシステム、鳥居が出口になっている点など……たしかに似ている部分はあります。
それに、のちに開発スタッフから『源平討魔伝』に影響を受けたという旨の発言もあったようですし、似ている事実はとくに否定すべき部分ではないでしょう。
そもそも、あの頃のファミコンゲームは大ヒット作に影響を受けた作品が次々と生まれるのは自然な流れでした。たとえば『ドラゴンクエスト』がブームになると、システムや見た目がそっくりなRPGが大量にリリースされましたし、そうした中から別の人気シリーズが生まれたりもしています。
だからろくにプレイもしないで『月風魔伝』のゲーム全体を否定的に語る声を聞くたびに憤りを覚えたり、げんなりした気分にもなりました。