■ミレーユは、いったいどんな人物なのか
ミレーユは『ドラクエ6』ゲーム開始時、主人公とハッサンとともにムドー討伐に向かっています。その際、彼らは大魔王ムドーを討伐するために3人だけで向かっているのですが、なぜ彼らが3人パーティを組むことになったのかは描かれていません。
ゲーム中で明かされるのは主人公とハッサンの出会いのみで、いつどこでミレーユが加わったのかという部分は明確に示されていないのです。
ムドーの城に向かう際にミレーユはオカリナを吹いてドラゴンを呼び出すシーンがあることから、もしかしたらムドーの元に向かうためにはミレーユの力が必要だという情報があり主人公とハッサンが協力を願い出たのか、はたまた自分の力が必要だとミレーユ自らが主人公たちに協力することにしたのか、まったく分かりません。
ただ、ミレーユの人柄やグランマーズという夢占い師の元にいたことから考えると後者であるように感じます。(グランマーズの導きではないかと予想)
つまり、ゲームの中で描かれているのは「ミレーユは主人公にとって大切な仲間である状態」以降の話であり、その関係性を築くまでに何があったのかが分かっていないのです。
また、ミレーユにはテリーという弟がいます。
彼らはガンディーノという国で生まれ育っていますが、ゲーム開始時にはすでに姉弟は離れ離れになっており、初めてプレイヤーがテリーとアークボルトで出会った際にもミレーユは特にリアクションをとっていないことから、お互いに姿かたちでは認識できないほど長い間会っていなかったのでしょう。
では、2人に何があったのか。それはガンディーノで話を聞くことで、なんとなく情報をつかむことができます。
ガンディーノにはギンドロ組といういわばマフィアのような集団が幅を利かせており、ミレーユとテリーが小さいころのガンディーノ王はこのギンドロ組と手を組み、悪事を働いていました。そのギンドロ組は、国中の女性を王への献上品として連れ去っていたようで、彼らの目に留まってしまったミレーユも捕まってしまいます。
その際、ミレーユとテリーを育てていた養父母はすでに年老いており、力もない一市民ではミレーユを守ることなどできるはずもなく、あっさりと連れ去られてしまったとのことで、このときに「姉を守れなかった」と自らの無力さを痛感したテリーは、力を求めて旅に出ることになります。
この時点でミレーユとテリーが離れ離れになってしまった、ということですね。