■eスポーツの先駆け!? ゲームで世界を救うトンデモ漫画

 そして23%の人から支持されて第1位に輝いたのは、すがやみつる氏による『ゲームセンターあらし』だった。

 1979年から83年まで連載され、82年にはテレビアニメ化。ゲーム対決をモチーフにした作品で、現代でいうeスポーツ的な題材として扱った漫画とも言える。

 最初の頃はタイトルの通り、「ゲームセンター」のいわゆるアーケードゲームで対決していたが、次第に舞台がスケールアップ。最終的には異星人とゲーム対決をするという突拍子もない展開を迎えた。

 主人公・石野あらしのトレードマークと言えば、赤いインベーダーキャップ。天才的なゲームセンスを誇るあらしは、とんでもない必殺技の数々を編み出してゆく。

 代表的な技「炎のコマ」はレバーを高速で操作することでコンピュータの処理を超越。キャラクターが攻撃をすり抜けるという現象を巻き起こす。そして「エレクトリック・サンダー」は静電気でゲームに干渉し、有利な状態を作り出すという必殺技だった。

 ちなみにほかのキャラもさまざまな必殺技を持ち、とくに読者に強烈なインパクトを与えたのは、インベーダーウーマンこと、あらしの母親の必殺技「ノーブラボイン撃ち」ではないだろうか……。

 もちろん、どれも現実ではありえない技ばかりだが、その豪快なアクションにワクワクさせられた読者は多いことだろう。

 今回のアンケートでは「ゲームで戦うという斬新な内容で、当時興味深く読んでいました」(46歳・男性)、「炎のコマなどの必殺技がすごくて憧れた」(48歳・男性)、「絶対マネできない現実離れした必殺技が強烈」(52歳・男性)といった声が寄せられている。

 今は家庭用ゲーム機が普及し、オンライン対戦も当たり前になったが、『ゲームセンターあらし』が始まった頃はファミコンすら発売されていない。そんな時代にゲームで対決するというテーマで描かれたことが目新しく、多くの読者を魅了する内容だった。

 今回のトップ10に入った作品は、おそらく80年代の『コロコロコミック』を読んでいなかった人でも知っている超有名な作品ばかり。とくに『ゲームセンターあらし』や『おぼっちゃまくん』は、子どもたちの間で一大ブームを巻き起こした作品なので印象深い。

 また6位にランクインした『ダッシュ!四駆郎』もミニ四駆ブームの火つけ役として知られている作品だ。

 今回のトップ10の中に、あなたが好きだったコロコロの漫画は入っていただろうか?

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