■「バンゲリング帝国三部作」って何?
もともと『バンゲリングベイ』はアメリカのメーカー「ブローダーバンド社」がコモドール64というパソコン向けに発売したゲームソフト。つまりファミコンのハドソン版は移植ソフトということになります。
そして同じくファミコンソフトとしてハドソンが移植した『ロードランナー』、ジャレコが移植した『チョップリフター』も世界観を共有する「ブローダーバンド社」の作品で、3作品を合わせて「バンゲリング帝国三部作」と呼ばれています。
バンゲリング帝国という設定はともかく、他の作品に比べて『バンゲリングベイ』の尖った感じは、今にして思えば当時の海外ゲームっぽい雰囲気が感じられますね。
さらにゲームの基本的な情報を収集すると以下のような要素が判明しました。
■ゲームモードは「GAME A」「GAME B」「2PLAY(対戦)」の3種類。AとBの違いは難易度の差を表し、「GAME B」の方が難易度は高い。
■100画面の広大なマップ。ゲーム中に全域を確認できる機能はない。
■自機はAH-16 シーアパッチという攻撃ヘリ。ダメージ制かつ残機制で、ダメージが100%に達すると撃墜。Aボタンがバルカン砲(弾数は無限)で、Bボタンが爆弾(9発まで所持)。
■スタート地点でもある原子力空母「R・レーガン」に着艦することで爆弾の補給&自機のダメージ回復が可能。ただし空母を敵に撃沈されると残機が0になり、次のラウンド以降も登場しなくなる。
■爆弾の補給と50%までのダメージ回復は敵の駐機場でも行える。
■マップ上にある6つの工場をすべて破壊するとラウンドクリア。ただし、時間経過で工場の耐久力はアップ。
■2ラウンド以降になると敵戦艦などが出現するようになり、難易度が上がる。
ゲームの目的や破壊する工場の数などしっかり説明書に記載されているにもかかわらず、小学生の自分はそれも読まずに「分からない!」と文句を言っていたのはお恥ずかしいかぎり……。
それに当時“IIコントローラー”のマイクに向かって「ハドソン!」と叫ぶと何かが起こると噂になっていましたが、友達が1人用のモード遊んでいる隣でいくら叫んでも何も起こらず。というのも2人対戦時にマイクに叫ぶ(もちろんハドソン以外の言葉でもOK)と、戦闘機を出撃させられるという機能だったのです。それが面白いかどうかはともかく、ゲーム内でマイクを使用するゲームは珍しく、あの頃は画期的に感じられましたね。