■25年前のゲームだけどまったく色あせないその魅力

『バハムートラグーン』 プレイ画面より

 スーパーファミコンの作品としてかなり末期に出たゲームなので、グラフィックもスーパーファミコン作品の中では抜群に綺麗です。ドラゴンの育成とシミュレーションRPGの戦略、そしてシナリオやキャラクターのセリフにいたるまで丁寧に作り込まれた力作となっており、その力強さは25年がたった今も変わらず健在です。

 ドラゴンの育成を丁寧にコツコツやれば、ゲーム初心者でもクリアできる難易度というのも嬉しいですよね。

 ただ、ヘビーゲーマーにとっては「ヌルゲー」だと感じてしまうかもしれません。しかし、そこも抜かりはなく、明らかにここだけ毛色が異なる「むずかしいダンジョン」という寄り道要素もあります。初見でドラゴンの強さに自信があった私は「余裕っしょ」と挑み、秒でやられました。『ドラクエ6』の宝物庫にいるキラーマジンガ様を思い出したことは言うまでもありません。

 他にも、子どもの頃は分からなかったけど今なら分かるちょっぴり「アダルト」な小ネタなんかも満載です。ほんとに多いです。「おとなになるって かなしいことなの」というセリフはもしかしたらこうしたネタが分かってしまうことへの揶揄なのかもしれませんね。

『バハムートラグーン』 プレイ画面より

 そんなシリアスとコミカル、お手軽だけど奥深い、そんなギャップを随所に感じながら最後までまったく勢いが落ちることなく遊べる『バハムートラグーン』。この機会にぜひプレイしてみてはいかがでしょうか。

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